【ドナ、ノア】
4時から深夜クラブでパーティが行われるため、クリスマスのデコレーションを進めるノア。しかし、小さい頃から興味なかったということで、飾り付けの基本すら知らないノアに、ドナがカラーボールをクリップで止める方法を教えてやった。また、ノアはウォルシュ家で祝クリスマル・パーティへの参加しないとのこと。理由は「ぶち壊したくないから」。
ザックをサンタに会わせようと、ドナはザックを連れて深夜クラブのパーティ会場へ向かったが、そこではサンタのストリップ・ショーが行われていた。「昼間からこういった事をするなら、鍵をかけるなり注意書きの紙を貼るなりしたら?」と怒るドナは、ノアにはきっと分からないだろう・・・と言って、怒って出ていってしまった。
ドナの仕事場にノアが現れた。喧嘩したまま別れるのは嫌だと言うノアに、ドナは「クラブを辞めない限り、バレリーと組むのを辞めない限り上手く行かない。前に一度失敗しているから」と告げた。ノアは、自分は違うと約束するが、ドナはいつまた裏切られるかと思うと恐くて仕方ないと訴えた。
ノアがヨットに戻ってくると、室内中クリスマス・デコレーションでいっぱいだった。ドナは過去に拘るのは止めるので、ノアにも新しい事を受け入れるよう頼んだ。そして、二人はウォルシュ家のクリスマス・パーティへ。ドナは、バレリーとデビッドにも「今年一年はいろいろあったけれど、みんなにとって来年はもっといい年になるように」と言葉をかけ、4人は互いに抱きあって挨拶をした。
【デビッド、ベン】
デビッドは、洗車場のロッカールームに寝泊まりしながら高校へ通うベンに、ウォルシュ家へ来るよう誘った。ベンは大丈夫だと断った。デビッドがベンの寝袋を椅子の前から邪魔にならない場所へ移動させると、椅子の下から2つのクリスマス・プレゼントが出てきた。ベンが両親に用意したプレゼントで、母親には探していた本を、父親にはベンが組み立てたラジコン・カー。
デビッドは、自分を追い出した両親にプレゼントを用意するベンの気持ちを不思議に思ったが、プレゼントを渡しに行くベンを家まで送ってやった。父親が仕事から戻ってくる前に、母親へ渡そうとするベンだが、「パパを怒らせるだけだから」と頑として受取拒否されてしまった。必死に頼むベンを見ていたデビッドは、車から降りて二人のそばへ近づいた。ベンは、「家に帰りたい。大学にも行きたい。」との思いをぶつけるが、その願いも虚しく、「パパは自分を憎んでいるんだ!」と言って車へ戻ってしまった。二人の会話を聞いていたデビッドは、父親が理解してくれるのが「間に合えばいいけど・・・」と言って去った。
翌日、仕事を終えたベンはデビッドを食事に誘った。タコスをテイク・アウトしてきたらしい。ベンは、自分を理解してくれる叔母さん夫婦の元をたずね、よければそこに世話でなるつもりだと話し出した。母親の姉で、ラホイヤに引っ越すまで可愛がってくれた人だという。デビッドはベンの報告を喜び、ベンも「知っておいて欲しいんだ。ちゃんと接してくれたのはデビッドだけだ」と礼を言った。
その夜、デビッドが洗車場のロッカールームへやって来ると、ベンは手に持っていたカミソリの刃を慌てて隠した。デビッドは、ドライブしながらベンの言ったことを考えていて、ある事に気付いたという。昼間、ベンは自分を理解してくれてるという叔母さんの話しをしてくれたが、その直後にハッキリと「ちゃんと接してくれたのはデビッドだけだ」と言っていた。それでデビッドは、その話しがベンの作り話である事に気付き・・・ベンが持っていたカミソリの刃で手首を切ろうかと考えている所にやって来たのだった。デビッドは、自殺しようとしたベンに「君の父親にそんな価値はないっ」と怒鳴ったが、ベンも「自分にだって何の価値もない」と叫び、頭を抱えながら泣いた。
何とかしてやろうと、デビッドはベンをウォルシュ家へ連れていった。そして、ベンが寝ている間に、ベンの父親に話をするために実家へ向った。しかし、「自分の命を絶とうとした」と言っても、「自分で選んだ道だ」と相変わらずの態度を取るベンの父親レスター。デビッドはウォルシュ家の住所と電話番号のメモを母親に渡した。そして、「息子を拒絶して追い出せば、カミソリを突きつけたも同然だ。もう道は二つしかない。息子を死なせるか、ゲイを認めるか」と怒鳴った。
早朝、バレリーがジョギングから戻ると、こっそり出ていこうとするベンに出くわした。デビッドには黙って出ていくつもりらしい。デビッドから事情を聞いていたバレリーは、「努力が足りないのよ。孤独でとても自分を恥じてるのなら自分も得意分野。 自殺しようとするなんて・・・死んじゃうのよ?その意味わかってんの?死ぬって、親は一生この先悔やむことになる...あの時もっと理解してやればよかったって。それが望みなの?生きることで見返してやるのよ。死んじゃだめよ、ここにいられる。デビッドはベンを見捨てるような人じゃない。きっと何とかなるわよ」とベンを真剣に説得。ベンは涙を流しながらバレリーと抱き合った。
クリスマス・イブの夜。ベンもみんなと一緒にウォルシュ家でクリスマスを祝っていた。そこへ、デビッドのメモを頼りにベンの両親が訪ねてきた。二人はベンを迎えに来たと言うが、ベンは自分がゲイであることには変わらないと答えた。「それでもベンの幸せを願っている・・・理解するのは難しいが努力する」と父親が言い、ありのままのベンを受け入れることになった。抱きあって和解する3人を静かに見守るデビッドとバレリー。
二人は月夜を見上げていた。バレリーが「ベンの命を救ったデビッドを見ていたら、昔の事を思い出してしまった」と言うと、デビッドは「(母親の事で)かなり辛い時期だったけど」と答えた。それに比べたら、今はドナとノアに対抗して恋人のフリをするなんておフザケ・・・そうバレリーが言うと、デビッドがバレリーにキスをした。
【ケリー】
今後のクリニック運営の話し合いをするために、女理事とのアポを取ったケリー。そのついでに、モハナン医師のセクハラ行為について相談しようと思っていたが、理事がモナハン医師を尊敬していると知り、さらに、協会のクリスマス・パーティでモハナン医師を褒めたたえるスピーチをして欲しいと頼まれてしまった。モハナン医師の献身的な活動にスポットを当てたいが、それには身近で働いてるケリーの口から言ってもらうのが効果的で、目的は寄付金を多く集めるため。答えを渋るケリーだが、結局はOKして、セクハラのことも言えずに終わってしまった。
ブランドンと一緒に、ワイアット・クリニックのクリスマス・パーティへやってきたケリー。モナハン医師も妻ニーナ同伴で来ていた。ケリーは頼まれていたスピーチを終えると、モナハン医師に話しがあるからと隣室へ連れて行かれ、ドアを閉めるとすぐに突然キスをされ、ケリーはすぐに拒絶して部屋を出た。そのまま真っすぐブランドンの元へ急ぎ、何があったかと訊ねるブランドンに全て話し、今すぐ帰りたいと言ってクリニックを出た。ドアを出る直前、ブランドンを振り返ってモハナン医師を睨み付けた。
翌日、ケリーは女理事に全てを打ち明けた。これまでに辞めて欲しいと告げたし、夕べのことも自分から誘ったわけではない。もし夕べのことがなければ、何もいわずにクリニックを辞めるつもりだったが、悪いのはあっち・・・全貌を知った女理事も驚いた。ケリーはモナハン医師に注意して欲しいだけだったが、女理事曰く「ワイアット協会ではセクハラ問題に厳しい規定が定められていて、注意しただけでは裁判沙汰になったときに、自分の注意が甘かったと判断される可能性がある。告発して記録に残すと、ケリーの経歴にも記され、今後の紹介状に何と書かれるか、今後何を背負うことになるか」。実際問題、誰が悪いかというのは問題にならず。例えモハナン医師が悪くても、言葉だけでは証明できないのだった。
【ブランドン、ケリー、エマ】
ブランドンとデビッドが同時に帰宅した。家にはなんとエマが来ていた。ブランドンが不在中に新聞社に寄ったケリーが、そこにいたエマを連れてきたらしい。一緒に食事をすることになり、ブランドンはデビッドにも一緒に食事をして欲しいと頼むが、金欠だからと断られてしまう。それでも「おごるから」と強くお願いし、なんとかOKはもらったが、バレリーに部屋へ引きずり込まれてしまい、結局、ブランドンとケリー、エマの3人で食事をすることになってしまった。
食事の支度をするケリーは、エマのコラムに興味津々。コラムの内容は、恋人のいる男性と付き合う女性の話で、キスした所まで進んでるらしい。まさにブランドンとエマのことだった。ケリーが「彼女は相手の女性とも知り合いなんでしょ?」と探りを入れ。ハラハラするブランドン。エマは、ケリーには見えないようにブランドンの太ももに手をやった。何も知らずに笑顔でテーブルにつくケリー・・・。
ブランドンがエマの家にやってきた。出来上がったコラムを電子メールで送信しようとしたが、メールの調子が悪いのでFDを取りに来て欲しいと、エマから連絡したのだった。それは当然、ブランドンを呼びつける口実。エマに誘惑されそうになるブランドンは、ケリーだけを愛しているので辞めて欲しいし、冒険する気はないと断るが、エマに「もうしてるけど、気付いてないだけ」と言われてキスされ・・・そのままズルズルとベッド・イ〜ン!!!
夜遅くに帰宅したブランドン。その事をケリーに謝って抱きしめたが、自分がしてきたことへの罪の意識でいっぱいだった。
翌日、エマがコラムのFDを届けに来た(取りに行って忘れて帰ってきたらしいブランドン)。ブランドンは、背後から抱きついてくるエマを拒絶し、「罪悪感でいっぱいだ。スマナイ、やっぱりケリーが好きなんだ」と告げた。
クリスマス・パーティが終わり、ベッドルームへやってきたブランドンとケリー。本来ならば、プレゼントはクリスマスの朝に開けるのが決まるなのだが・・・この際ルール変更をして、ケリーが幸せになれるならば1つだけ開けてもいいことになった。喜ぶケリーは、ブランドンのバッグから姿を現していた包みを見つけて、それを開封したいと言い出した。しかし、それはエマからブランドンへのクリスマス・プレゼントだった。それは駄目だと言う言葉も聞かず、中から出てきたのはメンズ用のリストウォッチ(フィッシル製)だった。「バレる」と一瞬ヒヤヒヤのブランドンだが、いまや女性がメンズものをするのはファッションのひとつ。何の疑いもないまま、ケリーに「こういうの欲しかったの」と言われ、途端に堂々とした態度になるブランドン。でも、はやり罪悪感はあった。
【スティーブ、カーリー、ザック】
スティーブは、カーリーへのクリスマス・プレゼントに悩んでいた。カーリーは伝統を重んじて、欲しいプレゼントはヒミツらしい。ザックは、夕べからサンタの手紙に箇条書きを始めたらしい。
カーリーとスティーブは、家の中へ大きなモミの木を運んだ。ザックの友達ビリーも遊びに来ていたが、ビリーから「サンタはいない」と言われたザックは大ショック。カーリーは「サンタさんは去年、ドジャースのミットをくれたわよね」とザックに言ってやるが、ビリーが「売ってるのを見た」と駄目押ししてしまい、スティーブも何も言ってやることが出来なかった。ショックを受けるザックに、勝ち誇るビリー。それからは、ザックの前にサンタの話題は禁句となってしまった。
3人がピーチピットへやって来ると、そこにドナも来ていた。サンタの一件を知ったドナは「会わせたい人がいるの」と言って、ザックを深夜クラブへ連れていった。クリスマス・パーティ会場となってる深夜クラブには、サンタの格好をした人が沢山した。一瞬ザックも喜ぶが・・・そのサンタがいきなり服を脱いで、水着になってしまった!
カーリーとスティーブは、本物はクリスマス・イブに現れるのだと教えてやった。デパートや深夜クラブにいたサンタは偽物で、クリスマス・ムードを盛り上げる為のものだと。
ビリーの爆弾宣言の前にザックが書いがサンタへの手紙には、欲しいものが「木の家」だと書かれていた。
クリスマス・イブの夜。ザック達もみんなと一緒にウォルシュ家でクリスマスを祝っていた。スティーブはザックを裏庭へ連れ出し、その直後、サンタの格好をしたナットさんが登場。しかし、ザックは何をしても信じないし、スティーブもサンタの作り話をするのは止めたと聞いてがっかり。その頃、裏庭へ出たザック達は、サンタからの贈り物を発見していた。庭に立てられた木の家だった。それはキレイな電飾も施されていた。大喜びするザックは、木の家の中へレッツ・ゴー!
ナットさんは、裏庭への出入り口の所で、自分で注いだエッグノックを飲みながらケリーと話している時に、乗ってきた車のキーをどこかに置き忘れてしまったらしい。確かに左手に持ってたらしいのだが・・・。ウロウロと探し回っている所を、木の家の窓から偶然見かけたザックは、静かにそのサンタを見守った。気付いたカーリーとスティーブも、ザックと一緒にサンタクロースがウォルシュ家から帰っていくのを見届けた。それはそれは幸せそうな顔をして・・・。
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