Episode Guide

5-28:立ち直る
(Girls on the Side,1995/5/3,1995/11/11,1998/3/15)

ウォルシュ家のキッチン。ブランドンは、この週末をサクラメントで過ごすとジム・スティーブ・ケリーに話していた。全米の大学の学生議長が一同に会して問題点を討論し、政府のお偉いさんに会う集会があるらしい。

【ケリー】
ドナは紫外線指数7のL.A.で日焼けに励んでいる。ケリーもビーチへ行こうと誘われるが、包帯の巻かれた包帯を見せて断った。しかし、ドナ曰く「怪我はもう治っているはず」だった。そこへ、ケリーあての荷物が届いた。中身は以前撮影した「セブンティーン・マガジン」の表紙が入った額だった。ドナは「大スターみたいで格好いい」というが、ケリーはかなり戸惑っていた。

雑誌の発売以来、ジャッキーの所には関係者からの問い合わせが殺到していた。ウォルシュ家に来ていたケリーは、彼らも首にある火傷の痕を見れば興味を失うだろうと言って、その話題には触れたがらなかった。ブランドン曰く「ケリーは二度と以前のようにはなれないと思い込んでいる」とのこと。ブランドンは、外へ出ていったケリーを追いかけて「僕にとって君は輝ける星、大スターさ」と慰めた。そして、それはどの位かと訊ねるケリーに「今のキスの味は最高!10000Wだ」と言って、ケリーはブランドンを抱きしめた。

アパートへ戻ったケリーは、ビル・シェファード氏からの電話を受けが、雑誌の仕事は一度きりの約束だからと依頼を断った。ついにアパートの電話番号を突き止められてしまった...母ジャッキーが教えたらしい。
ドナ達がピーチピットのハンバーガーを持ち帰って来た。ケリーも一緒に食べないかと誘われたが、「食べたから」と言って部屋へ入ってしまった。ケリーは机に置かれた額を裏返し、自分とアリソンが炎に襲われた記憶を蘇らせていた。そして、再び額を手に取ったケリーは、壁に向って投げ付けた。ケリーの目からは涙が流れていた。

翌日。ジャッキーから呼びだされたケリーだが、約束に場所にはスティーブも来ていた。何か企んでいるのか?と疑うケリーに、ジャッキーはケリーの希望通り、問い合わせの電話は全て断ったと告げた。しかし、ひとりを除いて・・・は。そのひとりとは、「マーク・マガダン」。スティーブ曰く「物凄いキャリアの持ち主で信頼できる」らしい。ケリーは「値踏みされるのは自分」、「いずれ火傷の痕に気付かれる」と嫌がるが、ジャッキーとスティーブの執念深さに負けて、マガダン氏へ会うことを承知した。
上の階で会う約束になっていると知って驚いたケリーだが、実際に会ったらいい人だったとご機嫌なケリー。しかも、火事の痕も全く目立たないと言ってくれた事で、ケリーは「表紙の仕事が楽しかったのを認めるのが恐かったの」と、スティーブに打ち明けた。本屋の前で立ち止まったスティーブは、今は1冊だけだが、今に全部の雑誌の表紙をケリーで飾ってやる...次にここを通るときはファンに取り囲まれる!と言った。

ケリーはアリソンの恋人・デイナの姿を発見して声をかけたが、デイナはケリーに対して冷たい態度をとり、新しい恋人ケイトと去ってしまった。デイナはケリーのことを「お人形さん(英語ではバービーと言っている)」と話していたらしく、ケリーを見たケイトは「本当に人形のようだ」と呟きながら去って行った(ケイトを演じているのはカレン・ロージン)。ケリーは、デイナからの電話を受けていたが、フィンレイの一件でアリソンのお見舞いに行かなかったので、デイナはその事を怒っているのだろうと、スティーブに言った。

その夜、サクラメントのブランドンへ電話をかけたケリーは、ちょうど「他文化主義と人間」のシンポジウムが終わって部屋へ戻ったばかりのブランドンと話しをする事ができた。ケリーが何か悩んでいると察知したブランドンだが、それは熱烈な恋人なら当然との事。ケリーは、クレアモントにいるアリソンへ会いに行こうと思っている事、デイナに再会して皮肉を言われた事を打ち明けた。アリソンの事は心配だが、退院してから一度もお見舞いに行ってないので、今ごろ行くのは気が咎めていたのだった。

結局、ケリーはアリソンが療養しているメディカル・センターへやって来た。しかし、アリソン自身がケリーには会いたくないと言ってるらしく、取り次いでもらう事は出来なかった。
ケリーは、その足でデイナの家(ケリーはデイナの家と思っていたが、実際にはケイトの家だった)を訊ねたが、出てきたのは恋人のケイトだった。デイナはスーパーへ行っているとの事で、ケリーは戻るまで待たせてもらうことにした。ケイトと二人きりになったケリーは、未だアリソンのご機嫌がナナメだと言うケイトの言葉を聞き、その理由をケイトに求めたが、それはデイナから直接聞くように言われたが、ケリーは「デイナは不在。これ以上こそこそ言われるのは嫌なの!」と怒って、ケイトも真相を語り始めた。
デイナとアリソンは火事の直後12月に別れたが、それは大けがを負ったアリソンをデイナが捨てたのではなく、別れを切り出したのはアリソンの方だとのこと。デイナがケリーを憎んでいるのは、アリソンよりも自分の怪我が軽かったからか?と訊ねたが、ケイトが言うには「その反対」。デイナはアリソンから、「これ以上あなたを愛せない。なぜなら、ケリーを愛しているから・・・」と告白されてしまったのだ。その言葉に驚き、言葉を失うケリー。

ケリーがクレアモントから戻った。マガダン氏との契約はしないと決めたケリーは、その事をジャッキーに電話で話した。そして、火傷の痕がかゆいと言って腕をかいていた。ドナ曰く、それは包帯が邪魔で皮膚呼吸が出来ないからとのこと。
アリソンから電話がかかってきて、ケリーは自分の部屋へ移動した。アリソンは足が痛むとイライラして誰にも会いたくなくなる&本当は自分の姿を見られなくなかったと言って、ケリーに会わなかった事を謝った。アリソンも「セブンティーンマガジン」を見たと知ったケリーが、もうモデルの仕事はしないと告げると、アリソンは「ケリーは美しい...それは神からの贈り物。それを生かさないのは罪だわ。」と言った。そして、アリソンが「ケリーを悪く思っておらず、その逆だ」と言い出すと、ケリーはケイトの話しを思い出して話題を反らし、アリソンの具合を訊ねた。アリソンは、「もう一度皮膚の移植をすれば、見られる姿になれる。退院する頃にお見舞いに来て欲しい」と言った。ケリーは「話し合いたいことがある」と言って、見舞いへ行く約束をした。
電話を切ったケリーは、腕の包帯を取り去った。しかし、傷はどこにも見当たらなかった。

翌日。サクラメントから帰宅したブランドンの元へ、ケリーがすがすがしくやって来た。シンディはワッフルを焼き、ジムはテーブルに座ってブランドンと話しをしていた。そのテーブルには「セブンティーンマガジン」が何冊も積まれていた。それを見たケリーが、本屋で買い占めてきたのか?と訊ねると、ブランドンは、サクラメントで知りあった人達にケリーが恋人だとバレてしまい、サインして欲しいと頼まれたものだと答えた。ブランドンは、嫌ならサインはしなくてもいいのだが・・・と言うが、ケリーは「モデルの仕事をするなら、サインにも慣れておかなきゃ」と言って、ジムに借りたペンで表紙にサインをかき続けた。
ケリーが包帯をしていないのに気付いたブランドンが、包帯について訊ねるた。ケリーは「もう必要ないもん」と答え、ブランドンとジム、シンディは顔を見合わせた。

【ディラン、チャーリー】
ディランとチャーリーは、ピーチピットで映画の脚本を仕上げていた。そこへバレリーもやって来た。ディランは、いつから脚本内容がスリラーからポルノに変わったんだ?とチャーリーに文句を言うが、チャーリー曰く「それは三角関係を暗示していて、"突然炎のごとく"へのオマージュなんだ」とのこと。「突然炎のごとく」を知らないディラン。その映画はフランスのトリュフォー監督による名作中の名作。その映画のレポートを書いたというバレリーから、「それはヌーベル・バーグの先駆的作品。主人公の女性が同時に二人の男性を愛してしまう・・・ひとりは精神的に、もうひとりは肉体的に」と聞かされたディラン。チャーリーは、一度見ておいた方がいいだろうと言うディランに、3人で仲良く見ようと提案した。

「突然炎のごとく(1961)」
原題:JULES ET JIM
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャンヌ・モロー/オスカー・ウェルナー/アンリ・セール
ビデオは廃盤

翌日。ディラン宅へやって来たチャーリーは、バレリーが深夜クラブから抜けられず、結局ディランと二人で「突然炎のごとく」を見ることになり、「運がよければ三人で◎*△Ω×・・・と期待していたのに」と残念がった。そして、ディランは未だにケリーにゾッコンで、バレリーとは遊びなのだろうという話になり、チャーリーは「そんなにケリーが好きなら正々堂々と戦ってモノにすればいいんだ!」と言った。

【レイ、バレリー、ドナ】
レイがL.A.へ戻ってきた。母ルーアンも喜んだが、レイに戻るよう説得したのがドナではなくバレリーだと聞かされた。しかも、バレリーがレイを迎えに行ったことをドナは知らないので、ドナには余計なことを言わないようレイから口止めされたルーアン。

ドナとレイは、デビッドが運転するジープでピーチピットへやって来た。クレアも一緒だった。クレアはレイとデビッドが真面目に会話する姿に驚くが、ドナ曰く「ポートランドでの一件以来」とのこと。クレアは週末にダブルデートを提案するが、レイはきっとOKしないだろうとドナ。しかし、レイとデビッドも同じ事を考えており、デビッドが4人でどこかへ行かないかと誘ってきた。なんだか笑いが止まらないドナとクレア。
ディランのテーブルにいたバレリーを見つけたドナは、事の真相を知らずに、健気に「レイを説得してくれてありがとう」と礼を言った。バレリーも、レイが戻ってくれて嬉しいと返事をした。

翌日。レイが再び深夜クラブのステージに立つ。ルーアンはレイのステージが見たいと希望し、今夜見に来るようレイから言われていた。早速おめかしをするルーアンだが、まるでオペラ鑑賞に行くかのような格好。レイは、ほとんどの観客はカジュアルな格好をしてくるとアドバイスした。
レイは、ルーアンが再びアルコールを飲んでいることも心配していた。

その夜、ライブ直前。レイはお酒を飲んで陽気なルーアンを見ながら、このままでは心配でステージに集中できないとドナに話した。深夜クラブから連れ出すよう頼まれたドナは、バレリーに事情を話すが、追い出す事はルーアンに失礼ではないかとと心配していた。バレリーはドナに代わってその役を引き受け、最終的には「今夜はレイの晴れ舞台。でも、あんたはお邪魔無視なのよ」と告げて、ルーアンはデビッドの車で家へ帰ることになった。
クレアとデビッドに抱えられて駐車場へ向ったルーアンは、「今ごろバレリーはレイを誘惑しているにちがいない」と言い出した。驚いたデビッドが聞き返すと、ルーアンは「少なくも2回は寝ているけれど、今後はチョッカイ出させない!」と答えた。
ルーアンを送った帰り、二人はルーアンが言ったバレリーとレイの事を話した。クレアは、バレリーがレイに色目を使っているのを見たことがあるし、もしドナが知ったら大ショックだろう・・・と、絶対にドナには言ってはならないとデビッドに言った。デビッドは「知らない振りをして知らばっくれるのか?」と言い、クレアはそうだと答えた。

レイのステージも無事に終わった。客の入りも最高・バレリーのご機嫌もよく、「このクラブが死から蘇った記念」として、ディスプレイ用の写真を撮ろうと提案。ナットさんが自分のカメラを取りにピーチピットへ行き、ドナが甘いものを持ってくると行って席を立つと、そこへデビッドとクレア、ナットさんが戻ってきた。バレリーとレイは一緒に写真を撮ろうと誘うが、クレアは「遠慮せずに3人で撮って」と返事をした。ドナ・レイ・バレリーと並んで、にこやかにポーズをとる3人。ナットさんがレイにキスするよう注文をつけ、両側の二人はレイの頬にキスをした。ナット曰く「うらやましい〜」。
3人が並ぶ光景を見ていたデビッドは、「なんだかムカついてきた」と呟いて、クレアと駐車場へ出てきた。「ルーアンが大袈裟に言ってる可能性はないか?」と言うデビッド、「絶対にバレリーとレイは出来てる」と確信するクレア。しかし、二人ともドナには言い出せずに、どうしたらいいのか迷っていた。

翌朝。レイが庭で洗車をしていると、デビッドが車でやって来た。ルーアンは二日酔い。デビッドは「レイの事はよく知らないけれど、ドナが愛した人だから認めよう・・・そうポートランドで思った。」と話した。レイも「それが一番の励ましだ」と答えたが、バレリーとの関係をルーアンから聞いてしまったと告げられると、「確かに俺はマズった。自分の弱さが恨めしくて後悔している。」と事実を認め、バレリーに迫られた自分の気持ちも分かるだろうと言った。デビッドも自分がドナと別れたのは同じ理由からだと言い、もしもレイが同じことを繰り返したら、その時はドナに話すと忠告した。レイも二度と過ちは繰り返さないと誓った。デビッドはレイを信じる...でも見張ってると言って帰って行った。ため息をついたレイは、家に中へ戻り、ルーアンに「一体なんて事をしてくれたんだ!」と怒鳴った。

その頃、クレアはバレリーのオフィスを訊ね、レイとの事を知っていると告げた。バレリーは、そんなデマを信じるのかと否定するが、クレアは聞く耳を持たずに、「レイに近づかないことね!」と言って出ていってしまった。

【アンドレア、ジェシー】
ジメンネス判事本人からの電話を受けたジェシー。アンドレアは、会話の内容とジェシーの笑顔から、ジェシーが面接に合格し、ボイシュ(アイダホ)行きが確定した事を悟った。ジェシーに「おめでとう。早速荷造りを!」と言うアンドレアだが、アイダホへ行くことへの不安でいっぱいだった。
ジェシーの不在中、アンドレアはアイダホに関する雑誌を読んで過ごしていた。しかし、帰宅したジェシーは「そこへは行かない」と言い出し、判事にも「ボイシュへ行くのは本位ではありません」と話したとのこと。なぜならば・・・ジェシー曰く「アイダホには医大がないから!」だ。アンドレアは喜んで、ジェシーとキスをした。

【バレリー】
ディランが見ていた「セブンティーン・マガジン」をナットさんが取りに来ると、バレリーは「写真て修正できるのよね」とつぶやいた。

5-28 STAFF
  • EXECTIVE PRODUCER:DARREN STAR
  • CO-PRODUCER:CHIP JOHANNESSEN
  • PRODUCER:KENNETH MILLER
  • SUPERVISING PRODUCER:LARRY MOLLIN
  • CO-EXECTIVE PRODUCERS:STEVE WASSERMAN & JESSICA KLEIN
  • CO-EXECTIVE PRODUCER:PAUL WAIGNER
  • WRITTEN BY MEREDITH STIEHM
  • DIRECTED:VICTOR LOBL
  • EXECTIVE PRODUCER:CHARLES ROSIN
ALSO STARRING
  • JOE E. TATA
  • KATHLEEN ROBERTSON
  • JAMIE WALTERS as Ray Pruit
SPECIAL APPEARANCE BY
  • ANN GILLESPOE
  • JEFFERY KING
  • SARA MELSON
  • CAROLINE McWILLIAMS


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