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6-10:結ばれた愛の果てに
(One Wedding and a Funeral,1995/11/8,1996/6/8,1998/6/20)

明日、ディランとトニーは挙式する。ディランの意向で、式はひっそりと行うため、仲間たちはパーティのみの出席。また、挙式後は新しい人生を始めるためにハワイへ発つことになっていた。

【挙式前日】
トニーの父マルシェットは、二人の結婚を許したと見せ掛けて、実は、ディランの家に強盗が押し入ったように見せかけ、ディランを殺してしまう計画だった。プロの殺し屋を雇わせたマルシェットは、5時半までにディランからトニーを引き離すようボディ・ガードに命令した。

出かけようと玄関を出たディランとトニーは、待ち受けていた仲間達がバチュラー・パーティを開くからと、二人は別々の車に捕獲されてしまった。殺し屋達は、プラン変更を余儀なくされた。
男性陣はディラン、ブランドン、スティーブ、デビッドの4人。「友よ、この幸せがずっと続くように」と、ディランとは幼稚園以来の付き合いであるスティーブの音頭で乾杯をした4人は(ディランだけアイスティ)、ダイニングに移ってポーカーでひと勝負。本当は指向を凝らした双子のストリッパー・ジョージア&ジョーゼットを呼ぶ予定だったが、ブランドンに却下されてしまったらしい。
夜も更け、ブランドンとディランは二人きりの勝負をしながら話し合った。 ブランドンは、「ディランの気持ちが分からないわけではないが、トニーを悲しませてはいけない」と、ディランとマルシェットの今後について忠告した。それに対し、ディランは「自分は再出発する。マルシェットがどう思おうと関係ない。ブランドンの忠告は有り難く受け取る」と答えた。と同時に勝負がついた。バイクを掛けていたディランは、愛車を手放さずに済んだ。そして、ディランは「一番の親友だ。ありがとう」とブランドンに気持ちを伝え、ブランドンもそれに答えるべくディランの目を見つめた。

一方、女性陣は、スティーブ曰く「コーヒーを飲みながらファッションの話しをしていんだろう・・・可哀想に」とのことだったが、ナント、男性ストリッパー2名を呼んで大賑わいだった。ビーチアパートに集まったのは、ケリー、ドナ、クレア、スーザン。トニーを捕獲したバレリーは、仕事の都合で来られず残念がっていた。ストリップ、シャンパン、そして最高級の葉巻を楽しむ4人だった。

夜も更け、キッチンにはケリーとトニーが残った。

トニ:
ディランは友達や知り合いが多い方じゃないでしょう?家族はお母さんだけだし。自分との共通点の一つはそれ...
ケリ:
今は増えた。私たちはディランと家族同然。
トニ:
嬉しい、とても心強いわ。
ケリ:
ディランとお父さんのことをブランドンから聞いた。
トニ:
知っててくれてよかった。
ケリ:
お姉さんぶってアドバイスしていい?出来るだけ遠くへ行った方がいい。きっと上手く行く...振り向かないで遠くへ行くの。

【挙式当日の朝】
トニーは、自分の母がマルシェットと結婚する時、そのまた母・祖母から贈られたという聖書に書かれたメッセージを読み上げた。それはトニーとディランが結婚をマルシェットに伝えに行った日、マルシェットから渡されたもので、トニーが生まれた日に書かれたものだった。

1975年1月10日
愛するトニーへ
この聖書は代々受け継がれて、私、母、祖母がこれを持ってバージンロードを進みました。今度はあなたの番ね。誕生日おめでとう。
ママ
結婚の儀に必要な「古いモノ」は揃った。「新しいモノ」は、みんなからのブーケ。「借りるモノ」には、ドナが聖体拝領の時に貰ったというパールのネックレスが、そして、お約束のブルーのガーターも贈られた。

ウェディング・ドレスを着たところにマルシェットが訪ねて来て、「とても綺麗だ。今まで見た中で一番綺麗な花嫁だ」と涙をうるませてトニーに告げた。しかし、二人きりにしてもらったマルシェットは「やはり結婚には賛成できない...惨めな人生を送ることになる」と言い出し、トニーは認めて欲しいと願ったが無理だった。悲しみに暮れるトニーの前にブルーノが登場。「いま大事なのはお嬢さんの幸せ」と言って、式には自分が立ち合うとトニーに告げた。おかげでマルシェットはタクシーで帰る羽目に(笑)。

一報、ディラン宅では、付添人のブランドンが両親からの電報を読み上げていた。「親愛なるディラン。まるで我が子の結婚のように喜んでいます。一日も早く奥さんに会いたいけど、どうか幸せになってね。愛をこめて、ジムとシンディより」。さらに、ブレンダからの電報も届いていた。「ディランへ。あなたが選んだんだから、素敵な人でしょう。でも、これで私とケリーは過去の人になっちゃいましたね。大切な日に出席できず本当に残念ですが、はるか大西洋の彼方から祝福しています。ブレンダ」
ディランはブレンダに結婚の事は伝えることが出来ず、代わりにブランドンがロンドンにいるブレンダに連絡したらしい。
出発直前、ディランはブランドンに「正直言って、こんなに迷いがないのは初めてだ」と言って家を出た。

【挙式】
二人の式は、海が一望できる場所で行われた。トニーと現れたのはブルーノ。楽団による生のウェディング・マーチが始まり、トニーがディランのいる祭壇へやって来た。二人は牧師の言う通り、言葉を交わした。

ディ:
これまでずっと、何かから逃げようとしていると言われてきたが、俺はいつも何かを求めて突っ走ってきた。それが何か今やっとわかった。トニーを愛している。この気持ちは変わらない。
トニ:
もう走らなくていいわ。これからはずっと私が側にいる。心からあなたを愛してる。
続いて、指輪の交換、誓いの言葉を告げて、二人は夫婦となった。
同じ場所で開かれたガーデン・パーティには、大勢の仲間たちが集まり、ブランドンの挨拶で乾杯をした。マルシェットが式に来なかった理由を聞いたディランは、「こうなったら何も言えないさ」と言い、トニーも「世界一幸せよ」と言って抱きあった。

自宅へ戻って来たディランとトニーは、みんなからの贈り物に驚いた。部屋はロウソクで灯され、すてきな音楽がかけられていた。ディランはトニーを抱き上げて部屋に入ると、一緒に踊ったことはない・・・と言って踊りだした。それはもうロマンティックに。

【そして運命の日】
夫婦となって初めての朝・・・のはずが、夕方4時まで寝ていたディランとトニー。外は大雨になるゾと予告する雷が鳴っていた。二人がベッドで戯れあっていると、タキシードに身を包んだナットさんとスティーブが、豪華な食事をワゴンで運んで来た。それは、新しい門出を祝っての、友人一同からのプレゼントだった。
二人が帰ってすぐ、マルシェットから電話が入った。「自分達は和解する必要がある。もう一度じっくり話しあいたい・・・トニーへのプレゼントもあるので、家に来て欲しい」と言うマルシェットだが、ディランは話すことはないと言って切ろうとした。しかし、トニーからパパも努力しているのだ!と言われ、ディランは6時に行くことになった。

マルシェットが結婚を許す気になったと思ったブルーノは、これでトニーも喜ぶだろうと安心していたが、マルシェットの部屋から出てきたボディ・ガードの男性に、「ディランは頼りになる男だ。立派な跡継ぎになりだろう」と言った返事が、「もしも生きてたらの話しだが!」だったことから、ディランが殺されると気付いてしまった。ブルーノは急いでディランの家に電話をしたが、邪魔が入らないように!と、トニーが受話器を上げっぱなしにしていた。

ディランとトニーは用意された食事を食べようとしたが、猫のトラブルがいない事に気付いた。これから大雨になるため、とても心配するトニー。ディランは表を探してくると言って出かけたが、雨が降りだし、暗くなってもトラブルが戻らず、ディランも見つけられないまま戻ってきた。ディランは、トニーを自分の代わりに家に行かせて、自分はもう一度探してくると提案。トニーはカッパを着て、ディランの車で家へと向った。

その頃、相変わらず電話が繋がらないブルーノは、ピーチピットに電話をして、ブランドンにディランの命が狙われていることを告げると、ブランドンは急いでディランの家へ車を走らせた。5時半・・・時間がない。
相変わらずトラブルを見つけられないディランは、テラスの入口から家に戻った。そこへやって来たブランドンから事情を聞いたディランは、トニーが自分の代わりに家に向っている!!!と言って、急いで車でおいかけた。
トニーの車が通りに出ようとしたところへ、不審な車がやってきて、トニーの車を遮断した。「一体なんなの?」と前後を確認するトニーに、不審な車から銃が12発程度連射された。逃げた車とすれ違いでやってきたディランとブランドン。ディランが運転席の扉を開けると、血を流して死んでいるトニーが転がり落ちてきた。ディランは、トニーを車から降ろして抱きかかえながら、「あいつがトニーを殺したんだ」と何度も叫んで泣いた。

翌日。ディランはブランドンに、自分の代わりにトニーが殺されたことは誰にも言わないで欲しいと告げた。トニーが戻るわけではないし、 さっさと終わらせたい・・・と言って、埋葬する墓地へと向った。
葬儀のあと、ついにディランとマルシェットの決着の時が来た。ディランに銃を渡して「撃つがいい」というマルシェット。トニーがいない世に未練はないという。ディランは泣きながらマルシェットに拳口を向けたが、しばらく睨むと、「俺は親父を失った。あんたは娘を失った。これでおあいこだぜ。殺し合いは終わり」と言って、銃を落としてマルシェットの前から去った。

【さらばLA、そして友よ。】
ディランはL.A.を去ろうとしていた。そのことは、仲間たちも予感していた。ディランが最小限の荷物を積めていると、ふと見た間戸際に、トニーのウェディングドレスを見つけた。それに近づいて頬を寄せてると、猫の声がかすかに聞こえた。テラスのドアを開けると、そこには行方不明だったドラブルが座っていた。ドアを開けて座り込み、トラブルを抱き寄せるディランだが、トラブルも腕からするりと逃げてしまった。悲しみという感情の糸が切れたかのように、ディランは膝を抱いて泣いた。

バイクに荷物を積むディラン。ブランドンがひとり車でやってきた。

ブラ:
戻るんだろう?
ディ:
あぁ、たぶん、いつかな。わからないけど
ブラ:
その気持ち、わかるよ
ディ:
留守中のこと、よろしく頼むぜ(家の鍵を渡した)
ブラ:
ああ。また、また会えるよね
ディ:
ああ、たぶんな
二人は固い握手を交わした。ブランドンは自分の車まで戻り、遠くからディランが去るところを見送った。いつまでも・・・。そして、友との別れを実感した。

【ケリー】
タイムロマンス店でドレス選びに付きあうケリーとドナ。ケリーはドナに、「これからトニーがディランの側に付いてるから安心。幸せになって欲しい」と打ち明けた。式のあと、コリンに前の彼氏が結婚したことについて聞かれたケリーは、「辛いだろうと覚悟していたが、式での二人を見たら、最高のカップルだと祝福できた」と話した。

【ドナ】
トニーのバチュラー・パティも終わり、寝る支度をしているとレイがやって来た。応対したクレアは「迷惑だから来ないで」と告げるが、ドナはレイと話すことにして玄関へ。レイは「欠かさずセラピーに通っているから、自分を締め出して欲しくない」と言うが、ドナは同じ話しを何週間も聞かされてうんざり。大人しく帰れないと追い出すと言うと、レイは反省しているのに!と怒り、「諦めない。どうしても自分の言うことが聞けないなら、ドナの人生をめちゃくちゃにしてやる。」と言って、アパートから出ていった。

ディランの結婚式で、ブーケをキャッチしたのはドナだった。

6-10 STAFF
  • Supervising Producer:JOHN EISENDRATH
  • Producers:JASON PRIESTELY,DINAH KIRGO
  • Producer:KENNETH MILLER
  • Executive Consultant:CHARLES ROSIN
  • Co-Exective Producer:LARRY MOLLIN
  • Exective Producer:PAUL WAIGNER
  • Created by:DARREN STAR
  • Written by:STEVE WASSERMAN
  • Directed by:JAMES WHITEMORE,JR.
  • Executive Producers:STEVE WASSERMAN & JESSICA KLEIN
  • Executive Producers:AARON SPELLING & E.DUKE VINCENT
Special Guest Star
  • JASON WILES
Special Appearance by
  • STANLEY KAMEL
Guest Starring
  • EMMA CAULFIELD
  • CAMERON BANCROFT
  • REBECCA GAYHEART as Antonia Marchette


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