「地元のライブではサウンドにキレがあると評価されたが、僕には彼女の歌は耳障りに聞こえた」デビッドの書いた記事が原因でライブハウスをクビになったジェイミーが、ビバリー・ビートのオフィスに怒鳴り込んできた。
責任を感じたデビッドは、バレリーにジェイミーのCDを聞いてもらい、気に入ればクラブで演奏させてもらえないかと頼んだ。あまり乗り気でない表情のバレリーは、渡されたCDをデビッドに返すが、それは「もういいCDだと分かった」という事だった。一瞬デビッドはムッとしたが、バレリーの良い返事に喜んだ。
ライブのリハーサルをするジェイミーとデビッド。ジェイミーの演奏はなかなか良かった。デビッドは、素晴らしいバンドにケチを付けるような記事を書いて反省していると謝り、ジェイミーもデビッドにライブの礼を言って頬にキスをした。そこへバレリーがやって来た。デビッドはお互いを紹介するが、バレリーはジェイミーにシラけた態度をとり、深夜クラブでは前回のライブにように失敗で欲しいと言って出て行った。
深夜クラブの駐車場でデビッドから声をかけられたバレリー。バレリーは、ジェイミーがデビッドにキスしたこと、デビッドがジェイミーにチャンスをあげたのは彼女が美人だからと嫉妬していた。しかし、デビッドは「ジェイミーのような生き方(好きな音楽で生計を立てている)に憧れているからで、自分も借金してでも楽器を買い、再びステージに上がりたい。」と言った。そして、バレリーが変な嫉妬を止めない限り、このライブが成功するか心配だと怒鳴った。
デビッドはバレリーの部屋で曲を書いていた。外出から戻ったバレリーは、見せたいものがあると言って、目をつぶるデビッドを下まで連れて行った。デビッドが目を開けると、そこにはキーボードが置かれていた。自分には返済能力がないので受取れないと言うデビッドだが、バレリーは「楽な返済プランを考えてあげる。これで好きなことが出来るわね」と言ってキスをした。返済は利子ナシを希望のデビッド(^-^;;
ライブ当日。ジェイミーからステージ恐怖症だと聞いたデビッドは、先日のライブもそれが原因で失敗したのだと分かった。ジェイミーは深夜クラブのでライブも不安で、止めたほうがいいかもしれないと言い出し、デビッドは緊張しない方法を教えた。他には誰もいないかのように、ガールフレンドだけを見つめて演奏したというデビッド。ジェイミーは、今夜デビッドを見て歌っていいかと言い、デビッドも当然だと答えた。
デビッドを見つめながら演奏するジェイミー。ライブも大盛況。
2曲目のMCで、デビッドがスペシャル・ゲストとして紹介された。バレリーの取り計らいで、デビッドもライブに参加できることになったのだ。今日の深夜クラブには、タイムズ紙の記者も来ていた。張り切るデビッドだが、途中でバレリーが見知らぬ男性と何やらやっているのが気になった。
【バレリー/逮捕される】
「スポーツ・ナイト」が盛況の深夜クラブだが、バレリーはノミ屋のデュークから頼まれてスポーツ賭博の仲介をしていた。今夜の売り上げ4,800ドルで、その中からバレリーの手数料25%(1,200ドル)が支払われる。支払いは翌日と話していると、オフィスにノアが入って来た。バレリーとデュークがオフィスに入っていくのを目撃していたノア。
トランクに詰められたドル札束を置いて帰るよう命令し、デュークはノアに向って「自分には関係ないと思うなよ」と怒鳴って出ていった。
ノアと二人きりになったバレリーは、受取ったお金を全て客に返すよう命じて出て行った。困ったバレリー。しかし、客からの携帯電話に出たバレリーは、賭けの窓口はいつでも開いていると答えた。
翌日。手数料を受取るためにデュークと会ったバレリーは、ビジネスはいつも通り続けようと言い、今後の集金は仲間のジャックという男に任せると言われた。
ジェイミーのライブ当日。飛び入り参加のデビッドを笑顔で見送ったバレリーは、曲の途中で「仲間に言われて来た」という男性に声をかけられた。デュークから言われていたジャックだと思ったバレリー。レジの奥に隠しておいた2,800ドルを受取った男性は、バレリーが「いいカモがいるから簡単に集まっちゃうの」と言った途端、警察だと名乗って違法賭博の容疑でバレリーを逮捕した。異変に気付いたノアも駆けつけたが、警官はノアをクラブのオーナーだと知ると、「刑法32条に違反した容疑で逮捕」と言って、別の女性警官に手錠をかけさせた。反論しようとするバレリーだが、ノアはバレリーに黙ってろと怒鳴った。
【ブランドン、ケリー/浮気発覚】
エマから電話の会話テープが送られてきたブランドンは、エマのアパートに怒鳴り込んだ。「テープをコピーしてケリーに渡すつもりなのか? 君を傷つけて悪かったが、君がケリーを傷つけても何にもならない」とエマに言うが、エマの狙いは、ブランドンが自分を、自分がケリーを、そしてケリーがブランドンを傷つけることだった。
エマは優秀なコラムニストでファンレターも多いのに!と、エマのクビに納得行かないスティーブ。ブランドンは編集長の立場でクビにしたと言い、スティーブは社長の立場でクビの理由を訊ねた。ブランドンはエマと浮気したことを白状し、ケリーは何も知らないと言った。ブランドンは、ケリーに全てを打ち明ける事がベストだと思ってケリー宛のワープロを打っていたが、それを知ったスティーブは、既に書かれていた「親愛なるケリーへ」の後にこう続けた。
私の彼氏が浮気しました。許すべきかお仕置きすべきか教えてください。どういうことか・・・ケリーは大学で専攻した心理学を生かした仕事がしたいと思っているから、この手紙の返事を書いてもらい、それでケリーの考え方を探れるという作戦だ。「とにかく打ち明けない事」がスティーブからのアドバイスだった。
ケリーには、エマが自分の意志で辞めたと話したブランドン。
ケリーは、自分宛に来た悩み相談の手紙をブランドンの前で読み上げた。
親愛なるケリーケリーはバランスのとれた回答をしたいからと、男性であるブランドンの意見も聞きたいと言い出した。ブランドンは「その男が悪いが、彼は教訓を学んだろう。彼女は彼との関係を絶ち切りたいのか、たった一度の過ちのために?彼は全部を正直に白状した。浮気のことを打ち明けたのだから、今後はどんな事も打ち明けるだろう。だから彼を信じて許してあげてもいいかも。」と、ケリーも自分のことをそのように思って許してくれれば・・・と期待して答えた。返事は翌日に書くというケリー。
私のB.F.が浮気したことが最近わかりました。彼は私にこう言いました。「寝たのは一度きりで遊びだった。その彼女とはもう別れたけど、自分のことが許せない。でも許して欲しい」と。私たちは何度も危機を乗り越えて来たし、とても愛し合っています。でも、この裏切りは辛すぎます。どうしたらいいでしょう?悩める乙女
翌日、スティーブはコラムの回答を早く書くようケリーに迫った。ケリーが2階で原稿を書いている間、ブランドンはハラハラして落ち着かず、はやり本当の事を話した方がいいと思い始めた。スティーブは、真実を話したらケリーが傷つくと言うが、ブランドン曰く「ケリーが知らないだけで、もう傷つけている」とのこと。
お昼になり、ケリーがランチにしようと降りてきた。席を外して欲しいとブランドンに頼まれたスティーブは、ランチの支度をしにキッチンへ。ブランドンはケリーと二人きりになり、「ケリーが気を悪くするような話しがある」と切り出した。が、言おうとした所で電話が鳴り、ブランドンはスティーブに出てもらうよう言って話しを続けた。しかし、ケリーが読んでいた手紙のことを言いかけたところで、ケリーは鳴りっぱなしの電話に出ることにした。すると、聞こえてきたのは、同時に電話に出たスティーブとエマの会話だった。「関係は完全に終わった」というスティーブの言葉を聞いたケリーは、スティーブがエマと浮気をしたのだと思い込んでしまった。ブランドンは、ケリーが誤解していると言おうとしたが、思わぬ展開に言うチャンスを失ってしまった。
ビバリー・ビートのオフィス。ブランドンは、事情を知ったスティーブに「浮気をしたのは自分だったとケリーにはどうしても言えなかった」と謝った。スティーブも、ブランドンが打ち明けようとしたのを止めたのは失敗だったと言った。そこへケリーがやって来た。スティーブは、白状するなら今がチャンスを小声で言ったが、ケリーはブランドンが挨拶するのにも答えず、スティーブ目掛けてやってきた。やはり、今回も事実を言い出せないブランドン。ケリーは自分がブランドンに裏切られているとも知らず、スティーブに「ブランドンの"正直で信頼できるところ"を見習って欲しい」と言い、スティーブは「カーリーを傷つけたくないので内緒にして欲しい」とケリーに言った。
エマのアパートにやって来たケリー(23号室)。エマが姿を現すや否や、ケリーはエマに平手打ちを食らわした。エマはケリーが真実を知ったと悟ったが、ケリーからスティーブの名前が出てきて驚いた。そして、ケリーが大勘違いをして怒鳴り込んだと分かると、エマは「自分が寝たのはブランドンだ」とケリーに告げた。ケリーには信じられなかった。しかし、エマが録音していた「ブランドンとの会話テープ」を聞かされてがく然とした。
その頃、スティーブは今回のブランドンへの貸しが、過去に起こした自分の悪行をいくつ帳消しにできるか交渉していた。レポートを盗作して退学の窮地に立たせた事、ビールパーティの幹事をした時に200人の酔っ払いをウォルシュ家に連れて行って騒いだ事、ポルノ映画の撮影に家を使用したことなどなど・・・今度のことで悪行の数々を水に流してもらったスティーブは大満足。
そこへ、ケリーからの原稿(悩み相談への回答)がファクシミリで送られてきた。
ケリー・テイラより 悩める乙女へケリーの回答を読んだ二人は、本当の事は絶対に言わない方がいいという結論に。
男は浮気が発覚するとみんなこう弁解します。「彼女とは遊びで、一度寝ただけだ。こんな真似は二度としないから、僕を信じて許して欲しい。」。でも、浮気者を信じちゃだめ。信じられなくなったら二人は終わり。だから別れなさい、早く。また裏切られる前に。その方があなたの身のためです。
夜。家に帰ったブランドンは、ケリーから「エマとの会話テープ」を聞かされて驚いた。エマがブランドンを困らせる為に作られた偽テープだと思ったが、これは紛れもない本物の会話だという事が今わかった・・・ケリーは泣きながら言った。ブランドンは償うつもりだと言ったが、ケリーは「全ては虚しく聞こえるだけ。ドナの所へ戻るが、電話をかけることも、訪ねてくるのも駄目」と言った。そして、何か言い返そうとするブランドンに「わかったのっ????」と辛い顔して叫び、ウォルシュ家から出ていってしまった。
【カーリー/母親としての責任】
ドナが子供服のデザインをすることになった。ザックなら子供服の好みが分かるだろうと、リサーチさせて欲しいとカーリーに頼み、翌日10時に3人でショッピング・センターへ行くことになった。
その頃ザックは、スティーブと食事&映画に行っていた。カーリーは、母親は別としても安心してザックを預けられるのは彼だけ・・・と、スティーブを心から信頼していた。
ピーチピットの駐車場に戻ってきたスティーブとザック。スティーブは車の中で、食事内容をカーリーに聞かれたら「チキン/マッシュポテト/ブロッコリー」を食べたと答え、実際に食べた「ダブルチーズバーガー/チリチーズフライ/チョコシェイク/チェリーソーダ」のことは内緒にするようザックに念を押した。
カーリーが仕事を終え、裏口から駐車場に出てきた。スティーブの車から降りてカーリーの方へ行こうとしたザックだが、右から車がやってきて、危うく引かれそうになってしまった。驚いたカーリーはザックの方へ駆け寄り、スティーブに「手を繋いでいなければ駄目だ!ザックはまだ6歳なのよ」と注意した。スティーブはカーリーが過保護すぎると言ったが、カーリーは信頼していたスティーブに裏切られた感じがした。
翌日、ショッピング・センターへやって来たドナ、カーリー&ザック。ドナの用事が済み、3人は広場で手品の見学をしていた。ところが、ザックは風船を持ったピエロを発見! カーリーから手品が終わったら見に行こうと言われたが、ピエロが持っていた風船の1つが飛んでいくのを見つけたザックは、風船を追いかけてエスカレーターに乗ってしまった。カーリーとドナは手品に夢中で、ザックが居なくなった事には気付かない。手品が終わってようやく気付いたカーリーは、ザックが居ないことに気付いて大パニック。その頃、ザックは風船を捕まえることは出来たが、自分がどこから来たか、カーリー達がどこにいるか分からなくなっていた。
急に不安になったザックは、捕まえた風船の事などすっかり忘れて泣いていた。通り掛かった買い物客の男性がザックに声をかけたが、ザックは「知らない人と話してはいけないと言われている」と答えた。その男性はザックが迷子であることを悟り、母親探しを手伝うと言い出した。躊躇するザックだが、「人を信じるのも大事だよ」と言われて着いていくことにした。
カーリーはザックを見かけたかと周囲の人々に聞き回るが、子供が大勢いるので覚えていない状態。カーリーは、スティーブのことを無責任だと責めたが、母親である自分が我が子の手を放してしまうとは!!!と、今度は自分を責めた。
しばらくして、ザックを見かけたという女性が現れた。ザックの背格好とは一致したが、お父さんと仲良く歩いていたと言われて青ざめた。カーリーはシングル・マザー。お父さんと歩いているはずがなく、誘拐されたのでは?と不安で泣き出すカーリー。
警備室にやって来た。カーリーはザックが誘拐されたと思い込み、興奮して受付の女性の言うことが全く耳に入らない。やっと、ザックが無事に保護されていた事を知ったカーリーは、思いきりザックを抱きしめて泣いた。
話しを聞いて駆けつけたスティーブ(カーリーは今だけドナのビーチアパートに住んでいる)は、駐車場でのことを謝りたいと言った。今日を話しを聞いて、子供から目を離すことがどんなに危険なのかを思い知り、過保護なくらいが丁度いいと言った。母親である自分が手を放してしまったことで、自分自身を責めるカーリーだが、スティーブは「カーリーがザックと手をつなぐのを忘れてたら注意する。だから、自分がカーリーを抱きしめるのを忘れたら注意してくれ」と言って抱きしめた。
【ドナ】
ノアのヨットに泊まったドナは、翌日、子供服のトレンド・リサーチのために、カーリーとショッピング・センターへやって来た。子供服売り場でザックが着替えをしている間、ドナはノアとのことを聞かれてカーリーに話し始めた。「ノアと過ごしていると、とても素敵な気分になれる。彼と一緒なら何時どこで何が起こっても、きっと切り抜けられると感じた。」
参考:The 90210 Weekly Wrapup(劇中ショットあり)
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