Episode Guide

1-04:"盗み"の衝動
(Every Dream Has Its Price (Tag),1990/10/18,1992/6/3,1995/4/30)

金曜日の放課後、WBHでは乗馬パーティが行われる。それに参加したいブレンダは、鏡の前でシンディを説得するリハーサルをするが、その甲斐なく反対されてしまった。
シン:
たった1回馬に乗るのに120ドルは高すぎるわ
ブレ:
わたしだけ仲間はずれ...洋服だってないし...
シン:
いま着ているものだって立派に洋服として通用すると思うけど?
ブレ:
ママは何も気にしなくて済むんだからいいわよね!
シンディは、外見だけで付き合う相手は本当にあなたを好きじゃないのよと、学校へ行くブレンダを見送りながら行った。

【家政婦】
土いじりを続けていると、スペイン語で話しかけてくる女性がやってきた。その女性は自分は「アンナ」という名前で、ウォルシュ 家の住所の書かれた紙を持っていた。スペイン語がまるで駄目なシンディは「うちの住所だけど違うわ」と言ったが、アンナに英語は通じなかった。
シンディがジムのオフィスに電話をして助けを求めると、彼女はジムの知り合いのアラン宅に来ているメイドのいとこだと分かった。ジムはミネソタでもメイドを雇っていたし...と、アンナに家のことをやってもらったらいいと思っているようだ。何の相談もなしに決めてしまって!とジムに訴えたが、電話は切れてしまった。

シンディは「来ないで!と言ったのにアンナが今日も来た」とジムに電話するが、また電話が切れてしまった。仕方なく、キッチンで鍋磨きをするアンナにコーヒーを勧めて、なんとか打ち解けようと努力をするが、自分の性格上じっとしていることが出来ない...と言って二人で床掃除を始めた。

【ブランドン in ピーチピット】
ブランドンは車の保険代くらいは自分で稼ごうとアルバイトを探していたが、どこも断われてしまった。最後に面接に行った「ジス・ウェイ」というタウンレストランに雇われたブランドンは、そこでウェイターをするつもりでいた。
金曜日、ブランドンは15分も早く「ジス・ウェイ」に到着し、「細かい仕事に向いている手ね」と女店長に言われて、ピクルス詰めをさせられた。この店のウェイターは、かなりハイセンスな者ばかりだった。何事も経験さ..と瓶詰を始めた。
お店は大忙し。裏方のブランドンは、自分達がお客と会話をしてはいけないということを知り、チップも期待できないと知った。

ブランドンは「ジス・ウェイ」で働くベトナム人労働者達は、最低賃金しか支払われていないとブレンダに話したが、実際には最低賃金以下の給料しか支払われていなかった。そのことを知ったブランドンは、女店長に「自分はウエストビバリー高の新聞部員で、この店に来るのは生徒の親達だ。あんたが最低賃金以下で従業員を雇っていることを記事にして、誰も来ないようにしてやるからな」と怒りを爆発させた。

ブランドンの様子を見にきていたディランは、ブランドンをおいしいパイのあるお店に連れていった。そこは「ピーチピピット」という、ナットさんという人が経営しているダイナーだった。ナットさんは昔映画俳優をしていたことがある人だ。
ブランドンを気に入ったナットさんは、ディランの勧めもあってブランドンをピーチピットの従業員として雇うことになった。ブランドンもやる気マンマン!

【ひとつの決心、ひとつの出来事】
学校のロッカー前で、ケリーとディファニー・モーガンがファッションの話題で大盛り上がり。ティファニーとケリーは小学校からの親友だったらしいが、トラブルメーカーであるティファニーには付いていけない...と、仲が悪くなったらしい。

授業では、「レ・ミセラブル(あぁ無情)」が取り上げられた。些細な1回の過ちが、ジャンバルジャンの人生を破壊した。なんとか家族を養おうとパンを盗んだ天罰が...?と質問されたブレンダは、自分なら罪を軽くすべきだと思うと答えた。しかし物語のなかでは、彼は20年の刑となってしまった。悲劇の話しをしている最中も、ケリーとティファニーは二人で盛り上がっていた。そして、あなたはどう思うの?と聞かれたティファニーは、「もっと気楽に考えるべきだ」と答えた。授業の最後に、 ひとつの決心、ひとつの出来事が人生を変えてしまうことを真剣に考えて欲しい...と先生がいった。

【不当な仕打ち〜レ・ミゼラブル】
ケリー達は今日から始まるブティック「ニトロ」のセールに行くらしい。自分にはあまり関係ないな...と思っているブレンダは、ティファニーは「行かないの?」と声をかけられ、「今日はカードを置いてきちゃったから」と答えると、自分も今日は買わないわとティファニーが言うので、ブレンダは自分も行くわと言ってついていった。
「ニトロ」にはスティーブとデビッドも来ていた。以前ケリーとティファニーはスティーブを巡る争っていたらしいが、やっと今学期から口を聞くようになったらしい。ブレンダはとても気に入ったブラウスを見つけ、ケリーも試着はタダだから!と言うので、早速試着室へ行った。それぞれ試着しているケリー、ティファニーに、今日の授業の話しをし始めたが、二人は全く興味ないらしい。ブラウスを着た姿を鏡に映したブレンダは、先生が授業で言った言葉が頭をかすめた。

「ひとつの決心、ひとつの出来事が人生を変えてしまう」。

その頃ティファニーは試着室の中で、持ってきた大きなバッグに、お店の洋服を詰め込めていた。万引きだ。
試着が終わったケリーは、レジで会計をしていた。ブレンダが先に出ていると言うと、自分のカードでどう?と言われたが、それを断わって外で出た。ティファニーもその後を追って外へ出た。

金曜、今日も一緒に教室へやってきたケリーとティファニー。
ブレンダは授業が始まるまえに先生に質問をした。「ジャンのように盗みたくないのに盗まねばならないのと、盗みたいのに盗まなかったのでは、どちらが罪深いですか?」。先生はその問題はみんなで考えてみましょうと言って、授業を始めた。
授業が終わり、ケリー達は乗馬パーティへ行ってしまった。残ったブレンダとティファニーは、またショッピングへ行くことにしたが、その前にティファニーはブレンダの家へ寄っていくという。二人が家入ると、シンディはアンナと一緒になって床を掃除していた。ティファニーに「どっちが(ママ)?」と聞かれて恥ずかしくなったブレンダは、ティファニーを2階へ案内した。
ブレンダはレ・ミゼラブルの本を読んだか?と質問した。ティファニーは自分だったら盗まないわ...と答え、ブレンダは自分はわからない...と言った。ティファニーはブレンダにクローゼットに荷物を置かせてもらっていい?と、大きなバッグの中から、沢山の洋服を出して置いた。

二人はまた「ニトロ」へやってきた。ブレンダは昨日試着したブラウスを見て「なんでこんなに高いの?」とつぶやくと、ティファニーは「盗んじゃえば?」と言った。もちろん本気だと思ってないブレンダは、その言葉を聞き流し「この洋服の大きなサイズがあるか聞いてきて」と言われて、店員の方へ向かった。ブレンダが店員に声をかけると、その店員の顔がひきつった。後ろを振り向くと、ティファニーが万引きをしてた。ティファニーのバッグから大量の商品が出てきて驚いたが、店員にこの子も共犯だと言われたブレンダは、ティファニーと一緒に事務所へ連れていかれた。ティファニーは、あんたが勇気がなくて出来なかったから代わりに自分が盗んだとブレンダに言った。ティファニーは万引き常習者だった。「勝手なことを言わないで。もう話しかけないで」と怒るブレンダだが、「その目を見ればわかるのよ」とティファニーに言われた。

【万引き発覚】
リビングでお酒を飲みながら寛ろぐジムとシンディは、ブランドンとブレンダがビバリーヒルズに馴染んできたな...と話している。 しかしシンディは、ここの女の子は16歳なのに30代に見えるし、ティファニーの目つきが変だったわと心配していた。
ブランドンがアルバイトから帰ってくると同時に、電話のベルが鳴った。電話に出たジムの表情が変わった。ブレンダが万引きで捕まったと知ったシンディは「ニトロ」へ向かう支度をしながら、ブレンダの万引きが事実かどうか疑いもしないでいると、「なんで信じてやらないんだ、ブレンダは盗むもんか」とブランドンに言われてしまった。

その頃、ティファニ−は店長を呼びつけて、自分は「ニトロ」で先月だけでも1500ドルもの買い物をしているのに、なぜ盗まなきゃならないのよぉ〜と言って、もともと買うつもりだったんだからお金は全額支払うわよ!と、ありったけのカードをちらつかせてた。その甲斐あって二人は警察に行かずに済んだが、ティファニーは全く反省していない。
ブレンダは迎えに来たジムに「これは誤解で、自分は何も悪いことはしていない」と必死に説明し、ジムはそれを信じると言ったが、シンディは厳しい表情のままだった。

土曜日、ブレンダはケリーに、なぜティファニーの盗み癖のことを黙っていたのかと電話で聞いた。ケリーも昔誘われてやろうとしたことがあったが、やっぱり出来なかったという。ティファニーはそれが病気になって、人のものは何でも手に入れたくなってしまうらしい。スティーブの場合もそうだった....と、そこで電話が切れてしまった。

電話の故障が頻繁に起きるので、シンディが新しい電話の注文をしていると、「これは洗濯しますか?」とアンナが値札のついたままの高価な洋服を持ってきた。ブレンダはその洋服のことをすっかり忘れていた。このことで、シンディはブレンダは万引きしたと思い込んでしまった。誤解を解こうと弁解するが、信じてもらえずにいるブレンダとシンディは言い争いに。

シン:
あなたの部屋にあった洋服はどう説明するの?
ブレ:
説明できるけど、したくないの。信じてくれないなら、勝手に罪人扱いすれば?
シン:
あなたは言わなかった?もっと洋服を欲しいと...出来心だったんでしょう?
ブレ:
わたしはみんなが着ているような服が欲しかった。でも、ママはお金がないと言いながらメイドをやとってる。
シン:
辛いのはあなただけじゃない。私なんか一人の友達もいないし、話し相手だって言葉の通じないアンナだけよ!
ブレ:
あのお店に行ったときに素敵な洋服があったけど高かった。盗むのは簡単そうだったけど盗まなかった。それなのに疑うなんて酷いっ
【和解】
ブレンダは家を飛び出し、ティファニーの家へやってきた。
値札のついた洋服を置いていったことを怒ったが、自分に家には置き場所がないという。過去に見つかって寄宿舎送りになりかけたらしい。ティファニーは、自分の両親はお金儲けしか頭になく、一見金持ちだけど中味は何もない家族だとブレンダに言った。 ブレンダは、自分は母親から泥棒のレッテルを貼られて迷惑しているし、誤解を解きたいと言うと、だったら家に帰れば?いっそのことミネソタに帰ったら?と言われて、怒ってティファニーの家を出て行った。

ティファニーがブレンダの家、値札のついて洋服を取りにやってきた。

シン:
あなたのママはないけれど、あなたは誰かに相談するべきよ
ティ:
親は精神分析医をあてがうだけ...。洋服を盗んだのは自分で、ブレンダは良い子よ。自分なんかと付き合うなと言ってやってください。
シン:
あなただって悪い子じゃないわ、両親の注意をしてみたら?
ティ:
分析医にもアピールの仕方が悪いって...
シン:
そうね、逃げないで正面からぶつかった方がいいわ。
ブレンダは階段の途中で二人の会話を聞いて、「ティファニーありがとう」とつぶやいた。

ブレンダはキッチンのテーブルで、この数日にあった出来事を題材に宿題をしていた。

ジャンバルジャンは飢えて盗んだ。人間はいろんなものに飢えて盗む。それが物欲だ。誰でも盗みたい衝動はあるが、ジャンバルジャンは発作的にやってしまった。愛情に飢えた人は他人の理解を求めている。優しい心も屈折して道を踏み外す。あらゆる種類の飢えがある。
そばで聞いていたシンディは、衝動を抑えられれば立派だわ...いつだって信頼していたはずなのに、早合点してしまってごめんなさい...とブレンダに謝った。ジムとブランドンも一安心。
久しぶりに仲良くキッチンに揃った4人は、アンナが作ってもってきた料理を仲良くつついた。


前エピソード次エピソード第1シーズン