【ミネソタにて】
ミネソタは秋。気温は5度で、もう1週間も雨が続いている。「ビバリーヒルズの生活にはすぐ慣れたのに...」というブレンダに、親友ダーラは「あなたはあっちの人間じゃないのよ...だってここは故郷でしょ?」と励ましのつもりで言った。ダーラには恋人がおり、もし部屋のドアに赤いフサが掛かっていたら、部屋には入らないでねと言われた。そして紹介されたダーラの恋人は、「ディラン」という名前だった。
そして、ブレンダはダーラの恋人が帰るのを、廊下に座って待っていた。外はまだ雨が降っていた。
ブレンダは、演劇の授業を全て受けられないことになってしまった。上級生が優先らしい。そう話しながら寮へ戻ってくると、ドアにまた赤いフサが掛かっていた。仕方なく、ブレンダは寮の公衆電話からケリーとドナの部屋へ電話をかけたが、2人は不在だった。2人の楽しげな留守伝の応答メッセージを聞いたブレンダは、何も言わずに受話器を置いた。
やっと部屋に入れたブレンダ。これからパーティへ出かけようとするダーラに、睡眠不足で疲れているので、今夜は彼の部屋で楽しんで欲しいと頼む。そこへ別室の友達がダーラに靴を貸して欲しいとやってきた。彼女が自分のファッションについてブレンダに訪ねると、ブレンダが答える前に、ダーラが「彼女に聞いても無駄よ。私たちのことをガキだと思っているから...」と答えた。
ダーラは、一緒にパーティへ行かないのかとブレンダにたずねた。ブレンダは今夜はパーティという気分ではないと断り、自分がまさかホームシックになるとは...と話した。ダーラは、悲劇のヒロインを気取るのはやめて、ビバリーヒルズで買った服を着て、パーティへ出かけようと勧める。
パーティの後、眠っているブレンダの部屋に、みんながやってきた。みんなは、「自慢するばっかりで、性格の悪い外人みたい」「自分はビバリーヒルズからやってきた特別な人間と思っているのよ」「そのうち変わるわよ。そうでなきゃ私まで退屈な1年を過ごすことになる」など
と悪口をいっている。寝たふりをしていたブレンダは、親友だと思っていたダーラにまで裏切られていた。
翌日、外から戻ったブレンダは、ドアに赤いフサがかかっていたにもかかわらず、部屋の中へ入っていった。驚いたダーラは、約束したでしょ?と言うが、ブレンダは「もう関係ない」と言って、トランクに荷物を積めだした。ダーラは彼の部屋へ行くからとブレンダを止めようとするが、ブレンダはそれが原因ではないと、荷造りを続けた。
ダーラは親友でしょ?と言うが、それは昔の話しで、夕べの会話を聞いてしまったとブレンダが話した。どんなつぐないでもするから残って欲しいとダーラは反省するが、ブレンダは「問題はあなたのことではなく、自分自身だ。こっちに来たのも、自分を試したかったからで、それには家族や友達のいるL.A.を離れなければならなかった。自分を変えるために。確かにミネソタで自分は変わったが、それは言い意味ではなく、変人扱いされただけだった」と言った。
【ビーチハウスにて】
スティーブとブランドン達は、マリブのビーチハウスで、セレステ、ジルとテニスをして楽しんでいた。
ジルは3日後にN.Y.に帰ろうと考えていた。このまま猛スピードで進むのは...と話すが、ブランドンはあと3日しかないと言って先を急いでいる。しかし、あとで悲しい思いをしたくないというジルに、自分は振られ上手なんだ!と言ってキスをした。
そこへディランがやってきた。夕べヨーロッパから戻ったという。ケリーとはうまく言っていないことを打ち明け、ケリーもこっちへ戻っていると聞かされた。その後、ディランは3カ月分に郵便物を処理する為に、ビーチを後にした。
アンドレアはピーチピットで、オレンジ相手に注射の打ち方を練習している。おばあちゃんが糖尿病で、もう飲み薬では聞かない為、アンドレアが注射をすることになったのだ。そこへディランがやってきた。アンドレアはケリーのアパートについて訪ねると、ディランはケリーがビーチアパートに引っ越したことを知らなかった。ディランはアンドレアにバークレイ校に落ちたことをアンドレアに話し、アンドレアも自分はこっちに残ることになったと話した。
翌日、残りの4人はテニスの試合をした。試合はブランドン&ジルチームの圧勝だったが、スティーブの頼みで1試合だけやることになった。セレステとジルはあまり気が進まなかったが、つき合った。ところが、スティーブは試合に勝とうとするあまり、プレーが意地汚くなっていた。そしてついに、ジルの顔にボールを当ててしまい、ブランドンとスティーブは喧嘩になった。2人はジルの「もうやめて」という声で冷静になったが、ジルはブランドンに対しても怒っていた。
ジルはN.Y.へ帰る支度をし始めていた。ブランドンは止めようとするが、一人にしてと追い出してしまう。
ブランドンは、ビーチで海を見ながら座っていた。そこへ冷静になったジルがやってきた。ジルは自分がイライラしていたので、つい当たっていたとブランドンに謝った。そして、もう1日ここにいることにしたと告げた。
その夜、ジルとブランドンは部屋でお酒を飲んだ。ジルは何かを悩んでいるようだった。ブランドンは自分が力になると申し出た。ジルは、自分は半年前にレイプされたと告白した。テニスコートでスティーブとブランドンが言い争っているのを見て、悪夢がよみがえってきたのだった。ジルはブランドンに、今夜は一緒に寝て欲しいと頼む(本当に寝るだけ)。誰かと一緒にいても安心している自分を取り戻したいという。ブランドンは自分を恐がらなくてもいいと、ジルを安心させて一緒に眠った。
二人は朝を迎えた。ジルも久しぶりにぐっすり眠れたようだ。ブランドンはジルに、もうしばらくこっちにいられないのかと訪ねたが、もうそろそろ過酷な現実に戻らなくては...といって、N.Y.へ戻ることに。ブランドンにも、N.Y.へ遊びにくるように話した。
【ビーチアパートにて】
ケリー、ドナ、デビッドはビーチの側のアパートへ引っ越してきた。ドナのママには、デビッドはスティーブと一緒に住むことになっていると嘘を言ってあった。
ピーチピットへ向かう車の中、ケリーはドナにデビッドのことは正直に話すべきだと勧めるが、ドナは電話も2本ひけば大丈夫だからと強気だ。そんな中、車がピーチピットに着き、ディランの車が止まっているのを見たケリーは別の店を行こうとドナに言った。そして、誰にも言わないで...と言って、ケリーはディランとの話し出した。
フランスは最高だったが、ディランがバークレイ校に落ちてからの日々は最悪だった。ディランは、毎日バーで本を読みふける以外、何もしなくなっていた。3日後ケリーがパリから戻ると、ディランは、バーでフランス女性とピッタリ寄り添って、仲良く話しをしていた。ケリーが近寄っても、二人はフランス語で会話して、ケリーは自分がのけ者にされていると感じていた。そのうえ、ケリーはディランがその女性と寝たと思い込み、自分だけビバリーヒルズに帰ってきてしまったのだった。そう聞いたドナはピーチピットに行こうとケリーを説得するが、ケリーは「一番話したくないのは、ディラン・マッケイよ」と言う。
その夜、ドナは両親との最後の夕食に出かける支度をしている。彼女は、溜息をつきながら電話を眺めているケリーに、ディランに電話するように言うが、ケリーは拒む。しかし、やっぱり悪かったのは自分かな...と言い出した。実はまだドナに話してないことがあると言って、フランスでのことを話し出した。
泊まっているホテルのバーテンに誘われ、ケリーはドライブに出かけた。夜遅く戻ると、ディランはバーにいた。ケリーは「バーテンのアパートにも行き楽しんできた。とても楽しかった」とディランに言った。それを聞いたディランは、「フランス男のプレーはよかったか?」と言ってしまう。ケリーはディランの頬を殴り、そのままビバリーヒルズへ戻ってきてしまった。もちろん、ケリーはディランに仕返しをしようとしただけで、本当はバーテンとは何もなかった。そう聞いて、ドナはディランの誤解を解かないと...というが、ケリーは許してくれないだろうと思っていた。
食事から戻ったドナは、アパートにママを連れてきた。しかし、アパートにはデビッドもいた。ケリーは洗面所から出てこないようにとデビッドに言い、自分だけ部屋へ戻った。なんとか上手くいったのだが、帰る前にトイレに行きたいとママが言い出し、さぁ大変。ちからっている...とか、トイレットペーパーがないとごまかして、なんとかその場をクリア。その様子を洗面所で見守っていたデビッドも一安心。
今夜はこのアパートで迎える初めての夜だった。みんな疲れたからと、それぞれ部屋に戻った。デビッドはドナの部屋へ一緒に入ってきた。しかし、ドナはデビッドを追い払ってしまう。
翌日、ケリーはディランの家を訪ねた。フランスのバーテンとは、ディランにヤキモチをやかせるためで、本当は何もなかったというケリーに、ディランはわかっていたとキスをした。ディランもフランス女性とは何もなかったといって、二人は仲直りした。
アパートでは、引っ越しパーティをするために、スティーブやアンドレアがやってきた。ケリーもディランと戻ってきた。その光景をみたドナはあわてた。実はブレンダに、ケリーとディランは別れたと、昨晩のうちに電話で話していたのだった。デビッドはブレンダはミネソタにいるんだし...と言うと、ドナもそうねと言って安心する。
しかし、ブレンダは、すでにミネソタを後にしていた。