そのジョンが所属する男子学生クラブ「カパエプシロン」に、スティーブはブランドンを誘っているが、あまり興味がない様子。ブランドンはジョンの誘い(女子学生クラブのパレード見学)を断わって学生会館に来ていた。新聞部長(ジョシュ・リッチランド)に、上院議会選挙の1年代表で出ないか?と勧誘されていたのだ(1名足りないらしい)。上級生による面接を受けた結果、ブランドンは1年生代表として立候補することになった。その知らせを聞いているところへ、スティーブとジョンが通りかかった。ブランドンはスティーブを紹介しようと呼び止めるが、ジョシュらの姿を見たジョンは、スティーブを自分の方へ呼んだ。ブランドンは去っていくスティーブをさして、高校時代からの親友だと話すと、「言っておくけど、ここは大学なのよ」と言われてしまう。
学生クラブの歓迎会から寮へ戻ったアンドレアは、寮長である大学院生に声をかけられる。アンドレアが社交クラブの勧誘に行き、友達は「アルファオメガ・クラブ」が気に入っていると話すと、彼は「意外だ。ユダヤ人のクラブもあるというのに...」と言った。アンドレアは、「アジアの人間はアジアのクラブに〜云々? それは古くさい考えかただ」と反論したが、結局みんな最終的にはそうなると言われ、部屋へ戻った。
ブレンダが自分の希望する科目の履修は全滅だ...とパティオを歩いていると、ディランがコーヒーを飲まないかと誘ってきたが、女子学生クラブの件でみんなと会うからと断わった。しかし彼とひとつだけ同じ授業を選択していると知ったブレンダは、ディランに宿題を手伝ってねと言った。待ち合わせのピーチピットへ到着すると、みんなはもう来ていた。なぜここに集まったかというと、「アルファオメガ・クラブ」から渡されたパーティへの招待状をみんなで開封するためだ。そこにはどうやって人選するのか、合不合が書かれている。みんな「α」(合格)と書かれていたが、これはまだ第一段階で、あと2段階の審査があるとか。
ブランドンが上院議会選挙に1年代表として立候補すると知ったジム(パパ)は、このままいけば大統領も夢ではないと大はしゃぎだ。そこへやってきたブレンダも、「もし当選した暁には、妹のために駐車場を確保してね!」と言っている。ブランドンが立候補するのは「進歩党」といって、差別撤退をスローガンとし、人種差別、エリート主義、性差別の廃止を理念としている党だ。それを聞いたブレンダは、エリート集団である「カパエプシロン」と両立できるのか疑問。
夜中の2時。今夜もドナとデビッドはラジオの深夜放送のために、放送室へやってきた。大学のラジオの深夜放送担当になって4日目だが、仲間以外からの電話リクエストがかかってこないと苛立つドナは、すっかり"やる気なしモード"。放送中にデビッドに八つ当たり、マイクに向かって隣り出す始末。
放送を聞いていたブランドンの部屋の電話がなった。スティーブが玄関前から携帯電話でかけてきていたのだ。家のベルを鳴らすと家族を起こしてしまうから...という彼の気づかいだが、ウォルシュ家には電話回線は1本しかないので、どちらでも似たようなものだった(笑)
玄関の外で話しをする2人。明日の「カパエプシロン」のパーティへ来るならば、態度に気をつけたほうがいいゾ!と、スティーブは忠告しに来たのだった。ブランドンは学生議会の人達とつき合いがあり、立候補するとわかったらクラブへの入会は断わられてしまう(議会の人々は学生クラブが大嫌い)のだ。スティーブは自分一人だけがクラブに入ったら、二人の友情にヒビが入ると心配しているようだが、ブランドンはそんなことはないし、パーティへは参加するから...と、スティーブに家へ帰した。
【翌日/大学にて】
ブレンダ達は、「アルファオメガ・クラブ」のパーティへやってきた。ケリーはもっと自分をアピールしなきゃ!とクラブハウス内を歩き回っている。同じくフラフラしていたアンドレアは、部長のレズリーに声をかけられ、「アルファオメガ・クラブ」に入りたいと話すと、彼女は「私たちは本当の家族と同じで、すばらしい家族が増えることを願っている...」と言って、アンドレアにクラブハウス内を案内した。彼女もまた、高校時代は新聞部に所属しており、ここでも新聞部に入ろうと思ったが、くだらない記事を書かされるとわかって辞めたのだった。自分と同じだと知ったアンドレアは、たいそう喜んだ。
その頃ドナは、深夜放送明けで疲れていた。リビングでデビッドが音楽を大音響でかけている為に眠れない!と、音量を下げに起きてきたドナに対して、「やりたいことがある」迫るデビッドだが、眠いからと断わられてしまう。一方、ケリーは今夜開かれる「カパエプシロン」でのパーティへ着ていく洋服選びをしながら、ディランと電話をしている。一緒にパーティへ行こうと誘っているのだが、ディランはまったく興味がなく、ケリーもディラン同伴は諦めた様子。
【パーティ会場にて】
レズリーと話しているジョンを見つけたケリーは、一緒に踊っていたスティーブに、レズリーさんとジョンは親しいのかと聞いてみた。もし、ジョンが自分との過去のことを誇張してレズリーに話してしまったら、自分は学生クラブへ入れなくなってしまうのではと心配しているのだ。ジョンはスティーブにも、ケリーとは親しかったと話したと聞いて、ケリーは何と言ったのかと質問をした。どうやら変なことは言っていないようだった。そこへレズリーがやってきて、ケリーに「ジョンと親しかったの?」」と声をかけた。そして、積もる話しもあるだろうと、ジョンと二人にされてしまった。仕方なく一緒に踊りながら話しをするケリーは、自分が知っている大ボラ吹きではなくなっている...?とビックリ。2人は静かなところを求めて外へ出た。帰ろうと誘いに来たドナに、先に帰るように言って、ケリーはジョンとパーティを楽しんだ。
みんなが楽しくダンスをしているのを、ブレンダは壁にもたれてつまらなそうに眺めている。そこへブランドンが飲み物をもってやってきた。ブレンダは自分達だけ浮いてない?と話すと、ブランドンは「自分達だけ70年代の格好をしていないからさ」と答えた。パーティへやってきたみんなは、70年代のファッションで決めきていた。しかし、ブレンダはそれだけが理由とは思えないと言うと、自分達は社交クラブに向いていないとブランドンが言った。ブレンダも「みんなと一緒になにかをやりたいという気持ちはあるけれど、なんだか馴染めない」とのこと。そう言ってパーティ会場を出た。
パーティに残ったブランドンは、「カパエプシロン」の部長(ディクソン)とビリヤード。彼はアメフット部に所属していたが、2年生の時に肩を壊し、医者やチームメイトにも見捨てられ、残ったのは「カパエプシロン」に所属する友人だけだった...と、クラブの部長になったのだった。「カパエプシロン」にはカリフォリニア大学でもいい人間が集まっているところで...という話しをしていると、進歩党から立候補するという話しがでてきた。ブランドンはディクソンにどう思うかを聞いてみると、彼は「強要するタイプではないので好きにすればいい。」と言い、同時に「両立は不可能だろう。よく考えてどちらかを選ぶように」と言われて迷うブランドン。 アンドレアはレズリーと話している。「アルファオメガ・クラブ」に入ると、毎週金曜日は「カパエプシロン」の男子学生とパーティに参加できるという特権があるらしい。そう聞いてうかれるアンドレア。ところが、レズリーは「でもユダヤ人の男の子は少ないが、それでもいいか?」と聞いてきた。アンドレアはなぜこだわるのかと聞くが、レズリーは気にしないのならいいわと言って去って行った。
【パーティの外では】
ブレンダはパーティの帰り道、ピーチピットへ寄ってみると、ディランが一人でコーヒーを飲んでいた。ブレンダは、みんなと一緒に何かがしたくて女子学生クラブに入ろうと思ったが....でも、友達も失いたくないために、一人だけ入らないとは言えないとディランに言うと、自分も社交クラブに入るような女の子は好きではないが、ケリーも楽しんでいるようだし、好きにすればいい...と言った。そして、「自分がやりたいと思うことをすればいいんだ。友達だったらわかってくれるさ」とアドバイスをした。
その頃ケリーは、今夜も放送されているドナとデビッドの深夜放送を聞きながら、ジョンと二人きり。ジョンはケリーに「歯の浮くようなセリフは相変わらずね」と言われるほど、キザなセリフでケリーにモーションをかけてくる。ケリーは付き合ってる人がいると言ったが、ジョンはケリーを一人にするなんて、本当は好きじゃないんだ...と言いだし、それを聞いたケリーはムっとして帰ろうと立ち上がり、会えて楽しかったけれど電話はしないで!といって去っていった。ジョンは諦めないと言って、ケリーを見送った。 その帰り、ケリーはディラン帰りを玄関前で待っていた。やっと戻ってきたディランに、「もう少しみんなと同じになれない?」と聞いてみたが、「本当になってほしい?」と逆に聞かれて、「そうでもない...」と言ってディランの肩にもたれかかった。
【翌日/それぞれの選ぶ道】
ブランドンは確かにパーティは楽しかったと認めた。スティーブも決心がついたら土曜に集まりがあるから...と話しをしていると、ジョシュが、今晩8時に学生議会の集まりがあるので、遅れないで来るようにと言いに来た。スティーブはジョシュと話しをしていたブランドンを、「さすが学生議員殿はしゃべりからして違うなぁ」と茶化す。
ところが、ブランドンは学生議会の集まりで、男女学生社交クラブの廃止の件ジョシュらと対立してしまう。ブランドンは、新入生の90%は希望する授業が履修できない上に、図書室の閉館時間も早い。その上みんなの楽しみまで奪うのか?と訴える。しかし、大胆で過激な発案だが、今こそチャンスだというのである。社交クラブのくだらない行事のために多くの予算が組まれているが、そのお金を文化プロジェクトや託児施設へ回そうというのが、進歩党の考えなのだ。また、エリート主義者で人種差別主義者の集まりは、廃止すべきだという。
ブランドンも、自分の友達も社交クラブへ入ろうとしているが、エリート主義者でも人種差別主義者でもないし、社交クラブは誰でも受け入れる寛大な所だと言い返し、立候補はなかったことに!といって、学生会館を後にした。
アンドレアは自分の部屋で、自分はユダヤ人であることを隠しているわけではないのに、なぜあんな言い方をするのか(レズリーが、クラブにはユダヤ人の男の子は少ないが、それでもいいか?と聞いてきたのだ)と、寮長に向かって怒りをぶつけている。レズリーはどんな人でも受け入れる大家族だと言っている大家族だと言っているというが、それは社交クラブの建て前で、そうすることでとユダヤ人であるアンドレアがどう思うのかが知りたかっただけなのでは?と、寮長は言う。アンドレアは、もしそうだとしたら教えてあげなければ...と、なにか考えがあるようだ。
アンドレアらは「アルファオメガ・クラブ」のクラブハウスに集まり、キャンドルサービスを行っている。「明日みんなが受け取るカードにどのクラブの名前が書いてあるかわかりませんが、あなたがたにとって最適なものであると信じています。」という、レズリー部長からの挨拶があり、アンドレアの胸元に下がるダビデの星を見て、レズリーはなにか言いたげにアンドレアを見つめた。
オリエンテーションから戻ったアンドレアの部屋へ、レズリーがやってきた。そして、なぜネックレスをしてきたのかを聞き、彼女は自分もユダヤ人であると告げた。部員はみんな自分がユダヤ人であることを知っているし、誰に気にしていないのに、わざわざ宣伝することはない!という。そして、アンドレアは、そういうクラブなら自分から断わるといって、レズリーを部屋から追い出した。
相変わらずドナとデビッドの深夜放送は続く。なんと、今夜は犬を連れてきたドナ。夕べ放送した「男は犬と同じ」という話しの反響が大きかったので、今夜は両者を実際に比較するという。人間のデビッドと犬の(偶然にも)シルバー(デビッドの名字はシルバー)をいろいろ比較したあと、「あなたの彼氏と犬とでは、どっちがあなたを愛してる?」と女の子からの電話を待つと言ったところ、なんと放送室に電話が鳴った!喜ぶドナとデビッド。
【翌日/大学にて】
アンドレアは、ブランドンに、金髪で青い目のユダヤ人はいないと思い込んでいた自分に腹がたつと話しながら歩いている。ブランドンも自分が大統領になる夢をなぜ捨てるのか、パパに説明しなきゃいけないんだと言っている。進歩党の考えは極端すぎて辞めて正解だとアンドレアも言う。しかしブランドンは、社交クラブへ入るかどうかは迷っていた。そこへレズリーがやってきて、二人きりで話しがしたいとアンドレアに話しかけ、友達の前で話してくださいというアンドレアの言葉とおり、レズリーはブランドンの前で話しを始めた。
アンドレアがクラブへは入らないと部員に伝えたが、みんなはアンドレアがユダヤ人であろうとなかろうと関係ないと反対されたという。そう聞いたアンドレアは、「みんながそう思ってもあなたはそう思っていない。」と言うと、レズリーはどうかしているのは自分だと認めた。彼女の親戚は名字を"シュルマン"から"サームナー"へ変えたという。話しが長引きそうだからと、その場を去ろうとしたブランドンを引き止め、アンドレアはレズリーを紹介した。「こちらはレズリー・サムナー・シュルマンさん」と...。
ブランドンは「カパエプシロン」のクラブハウスへ、進歩党が社交クラブを廃止しようと考えていることを知らせにやってきた。条項案に目を通した上級生たちは、今年の第9条(クラブ廃止に関連するところ)は、随分とランクアップしたな...と話している。どうやら毎年話しはでるのだが、実際に廃止をしたら卒業生達が怒って寄付金を出さなくなる....と。だから廃止はできないので、ただの点数稼ぎでしかないのだということらしい。スティーブに言わせると、ブランドンは良い選択をしたらしい。
しかし、ブランドンは自分は社交クラブへは入らず、しばらく一人で好きなことをやってみたいと告げ、スティーブを怒らせてしまったが、なんとかご機嫌もなおった。そして上級生達も、入会しなくてもいつでも遊びに来いと誘った。
ブレンダ、アンドレア、ケリー、ドナはピーチピットに集まった。そこでアンドレアは自分は社交クラブ向きに人間じゃなかったのよと言うと、ブレンダもそれを聞いてホッとしたと言う。アンドレアもみんなと一緒にいたかっただけなのだ。ケリーは、それなら入らなくってもいいじゃない!と提案し、「あぁいうところに憧れちゃうのぉ」というドナに「抜け駆けはだめよぉ〜」と言って、4人は「アルファオメガ・クラブ」へは入会しないことにした。その代わり、4人には「ピーチピット」という名のクラブハウスがあった。カラーは緑とエンジ(ピーチピットの制服の色)、顧問はナットさんってことにして、週に1回は集まりましょうってことに。そして、クラブの歌にはこれがいいわね!と「ケセラセラ」を合唱した。