Episode Guide

5-20:別れの決意
(You Gotta Have Heart,1995/2/8,1995/9/9,1998/1/11)

季節はバレンタイン。P.P.A.D.では、CU学生による「心臓病の子供たちのための・バレンタイン・チャリティ番組」が36時間ぶっ続けで進められていた。開会の挨拶をつとめるのはブランドン、クレアはディレクター、デビッドは進行役。
最終的には、募金金額は昨年の2倍をk録した。

【ドナ&レイ】
レイは、すっかり「ステージ恐怖症」を克服した。全てドナのおかげだし、自分にはドナしかいないと言うレイは、母親が船旅から戻るのは明日なので、今晩泊まっていかないか?と誘った。服を脱ぎ、ベッドの上で激しくキスをするドナとレイだったが、キス以上の事をしようとするレイに、ドナは「自分の事を好きなら分かって」と言って、レイは高まった気持ちを必死で抑えた。

翌朝、船旅から戻ったレイに母親は、旅をプレゼントしてくれたドナへ感謝すると、お土産にイヤリングを買ってきたとレイに報告した。レイの様子がおかしいと気づいた母親は、レイに悩みでもあるのかと訊ねた。レイは、愛している気持ちをドナに伝える事ができない・・・肉体的にという意味でと話した。それを聞いた母親は、「ドナを本気で愛しているならば傷付けるような事はしてはいけない。こういう恋愛は一生に何度も経験できない。自分をコントロール出来ないようでは、ぶち壊すのがオチ...慎重に安全に・・・」と、レイにアドバイスした。

【バレリー&レイ】

ジョンズ(通称ジョンジィ)から受取った大金でスポーツカーを購入したバレリーは、世話になったウォルシュ家を出て高級ホテル暮らしをする事にした。ビバリーヒルズの生活にも慣れたし、まとまったお金が入ったから自立がしたいと言うが、ジム曰く「2週間もすれば、お金を使い果たして戻ってくるさ」とのこと。シンディはバレリーの行動を理解できなかったが、なんとかバレリーを説得したいと願った。

引越しして最初の訪問者は、心配するシンディから電話を受けたディランだった。バレリーが家を出てくる時には冷静さを保っていたジムとシンディだったが、実は内心パニックを起こしていたようだと話すディラン。バレリーは、「夫妻はとてもいい人だけど、一緒に暮らすにはキツイ。これでも我慢してきた。」と言った。ホテル暮らしは孤独で、そのうち接客係が親友と思えるようにる...自分の体験から話をするディランだが、バレリーには何の効果もなし。ディランは、ジョンズを引き会わせたのは失敗だったと告げるが、バレリーにとっては、それこそがディランがしてくれた一番のグッドジョブとのこと。ディランは、「あんまり遠くへ行き過ぎると、帰り道が分からなくなるゼ」と言い残して、ホテルの部屋から去って行った。

チャリティー番組を放送するP.P.A.D.へやって来たバレリーは、駐車場でレイの衣装を持ったドナと遭遇した。自由に使える部屋を得たバレリーは、前々から目を付けていたレイに接近する作戦を実行;ドナが乗ってきたレイの車のドアを開けると、バッテリーが上がるようライトを付けた。
何食わぬ顔をしてP.P.A.D.でのチャリティーに参加したバレリーは、100ドル寄付するというディランに対抗し、300ドルを寄付すると申し出た。そして、バレリーは「早くレイのライブが見たい」と、司会者デビッドにリクエストした。
レイのステージが終わり、P.P.A.D.を出ていくレイの後を追ったバレリーは、思惑通りバッテリーの上がった車の前で困っているレイを発見して声をかけた。「バッテリーの充電に協力してもいいが、もっとイイ方法があるわよ。」と、助手席のドアを開いたバレリーは「あなたと同じ事を考えてない?」と言って、レイもバレリーの車に乗車した。

バレリーと関係を持ったレイ。そんな事があったとは知らないドナは、レイの自宅へ電話をかけた。電話に出たのはレイの母親は、レイが帰宅しなかった事を知らないようだと察し、ついさっき出かけたようだと芝居をして伝えた。
その頃、バレリーの部屋で目覚めたレイはバレリから引き止められるが、「今日はやる事が沢山。あとで電話をする」と言って部屋を出ていった。

ドナへのバレンタインの贈り物(ネックレス)を持ったレイが、P.P.A.D.へとやって来た。レイは、「電話した時に不在だったのは、買い物をしていたからなのね」と納得するドナに、動揺することなく「そうだ」と返事をした。しかし、昨晩中P.P.A.D.の駐車場に車が置きっ放しになっていた事を指摘されて焦ったレイ。そこに、バレリーが「二人で仲良く記念写真なんて羨ましいわ」と声をかけて来て、そのまま話はうやむやとなった。
しかし、その後親しそうに話しているレイとバレリーを見たドナは、なぜか不安を感じた。

【ケリー】
CUを追放されたフィンレイ講師は、サラとセシルの金銭的協力を得て、新たに「進化の家」というセミナーハウスを開くことになり、メンバーはその改修作業に大忙し。ブランドンとは別れるよう、フィンレイ講師に言われたケリーは、ブランドンから何度も電話があったとの伝言を受けるが、「出たくない」と拒否していた。しかし、フィンレイ講師に「決心しなければ進化は遂げられない」と言われたケリーは、電話口に出ることにした。ブランドンは、アルファオメガの一員としてもチャリティー番組に参加する義務があり、自分達はカップルとして番組に出演することになっていて、それはケリーが言い出した事なのに・・・と言うが、ケリーは「がっかりさせてゴメンナサイ」と、一方的にブランドンの電話を切ってしまった。
ブランドンは、チャリティ番組のオープニングで「ガールフレンドと熱〜いキス」を演じねばならなかった。ケリーが来なくて困ったブランドンは、その代役をドナに頼み、二人はカメラの前で熱い熱〜いキスを交わした。

ブランドンから話しを聞いたナット。以前、ピーチピットで働いていたスージーの妹が「人民人員」というカルトにのめり込み、南米に移住した後、服毒自殺をしてしまった話をし、家族は未だに立ち直っていない・・・と、ナットさんもケリーの事も心配していた。ブランドンはケリーは大丈夫だと言うが、スージーの時もそうだったと言い残して去ったナットさん。
心配なブランドンは、「進化の家」へとやってきた。フィンレイ講師から「これは君の責任だよ」と言われたケリーは、ブランドンへの気持ちがまだ強いことを認め、ブランドンを傷つけたくないと言った。しかし、第二の人生が送れる状態ではないようだと批判され、ケリーはブランドンに話す事を決意した。

 ブ:
事でひどい目にあったのだから、当分は精神的な後遺症が残るのは当然だ
 ケ:
分析するのは止めて!自分にとっては悲惨な事故ではなく、贈り物。フィンレイ講師のおかげで、あの体験をプラスに変えられたし、これまでブランドンが見てきた自分とは違う自分を引き出してくれた。
 ブ:
過去の人になって、さっさと消えろというのか?
 ケ:
あなたと付き合ったことは、私にとって・・・
 ブ:
過去形なのか?幸せになるならいいけれど、自分なしで進化して欲しくない
 ケ:
だったらブランドンも入会したら?
 ブ:
僕の事をなんとも思ってないから、簡単に決められるんだ!
 ケ:
簡単な訳ないじゃない!
 ブ:
君は大切な人だ。心から愛している。取り戻したいけど、そうでないなら言ってくれ。
そう言われたケリーは、「そんな事いえない」と言って、ブランドンを抱きしめた。

ケリーがブランドンと一緒にP.P.A.D.へやって来た。ブランドンは、やっとバレンタインが迎えられると満足な様子で、ケリーの顔にも笑顔が戻った。しかし、ディランが100ドルを寄付すると申し出ると、「可哀想なディラン。まだ人生の目標が決まっていないんだ。.進化の会に入ればいいのに」とつぶやき、後ろで聞いていたドナは呆れた顔で去っていった。

ケリーはブランドンが寝ている間も、寝ずにいろいろと考えていたようだ。ブランドンが目覚めた時、すでにケリーの姿はなかった。
ケリーを取り戻しに進化の家へやって来たブランドンは、フィンレイ講師の研究発表会場へと乗り込み、「今すぐケリーの居場所を言わなければ、警察を呼ぶ」と命令した。フィンレイ講師は「ブランドンこそ進化を遂げていない暴力的な獣の例だ」、「ケリーは居ない」と言うが、図書室から戻ったケリーが自ら姿を現した。ケリーは場所を変えて話しあおうと提案するが、フィンレイ講師は「この際、進化の邪魔者をする獣を、容易にはシャットアウト出来ないという悪い例をみんなに見せられる。」といって、本当の自分を取り戻すようケリーに言った。ケリーが「一人で帰って欲しい、そして、自分に事はもう放っておいて」とブランドンに告げると、ブランドンはケリーの耳元で「わかったよ、さよなら」と囁いて、その場を去った。進化の会メンバーは、残ったケリーに拍手を送った。

再びナットさんに相談したブランドンは、ケリーを説得できる人間を探さねばとアドバイスした。そして、ブランドンがやって来たのはディランの家だった。ディランは心配のし過ぎだと言うが、ブランドン曰く「フィンレイ講師の目的はケリーの心と金だ。ケリーには火事の示談金もかなり入ったし、金目当てに近づいてくる人に騙されたらどうなるか...それはディランが一番知っているだろう。今でもケリーの事を大事に思っているなら・・・」との事。ディランはブランドンの為にではなく、ケリーの為に力になることを約束し、ブランドンもそれで構わないと了解した。

その頃、進化の家では、悪影響を及ぼす関係を見事に絶ち切ったケリーに、フィンレイ講師が乾杯の挨拶をしていた。そして、一言言うように言われたケリーは、「最高に幸せです。」と挨拶した。

【アンドレア】
バレンタインの夜、CU構内で上映される古い二本立て映画を見にきたアンドレアとジェシー。本当はスタローンの映画が見たかったジェシーは、見たくもない映画に行列するのが我慢できない様子。ジェシーの態度にイライラが募るアンドレアも、ジェシーの言葉に突っ掛かってばかりいた。気まずい雰囲気となった二人だが、ジェシーが希望する映画に変更しようとアンドレアが提案して、二人は行列から抜け出した。列を離れたジェシーは、同じ映画を見に来ていたピーターを発見して声をかけた。座席を確保してコーヒーを飲んでいたピーターは、連れていた妻エイドリアンを二人に紹介した。おしゃべり好きな感じのエイドリアンは、映画を見ないで帰ろうとする二人を引き留めて、アンドレアとジェシーは、再び列の後ろに並ぶことになってしまった。

映画を見終わった4人は、コーヒーを飲みながら会話を楽しんだ。エイドリアンは自分のビジネス(アパレル業界)について機関銃のように話しまくり、ジェシーがその相手をしていた。話しに着いていけないアンドレアは、話しを聞く振りをしながらピーターの方をチラチラと伺っていた。二人の指はテーブルに上で微かに触れ合い、アンドレアは空想に耽っていた;白いドレスとタキシードを着て「ジンジャーとフレッド」になったピーターとアンドレアが、音楽に合わせてダンスを踊っていた・・・。が、ジェシーがアンドレアの手を握ると、アンドレアは現実の世界へ戻ってきてた。

翌日、チャリティ番組のテレフォン・オペレータとして手伝いにやって来たアンドレア。その様子を、病院の待合室にあるテレビで見たピーターが、P.P.A.D.に電話をかけてきた。アンドレアは、夕べ映画を見終わった後、ピーターが自分と同じ空想に耽っていた事を聞いて驚いた。

【スティーブ】
JADEのチャリティ番組出演を取り付けたというスティーブ。翌日14時からライブが行われる事になり、デビッドも大感激。しかし、ライブ当日になってもなかなか姿を現さないJADE。スティーブはJADEを迎えにホテルまで出向いたが、エレベーターで行き違ってしまった。何も知らないスティーブが部屋を訪れると、見知らぬ男性が姿を現し、JADEを迎えに来たと言うと「good bye」とドアを閉められそうになってしまった。スティーブがJADEのマネジャーだと思っていた親友アンソニーは、実はただの付き人だった事が判明。いまスティーブと話している男フィリクスこそ、JADEのマネジャーだったのだ。驚いたスティーブは、チャリティ番組の出演をJADEにお願いしたいと話し、JADEが乗ったリムジンを追うハメになった。しかし、必死で止めたリムジンから顔を出したのは別人(アーロン・スペリングが特別出演)だった。

結局、JADEを発見できないままP.P.A.Dへ戻って来たスティーブは、JADEがP.P.A.D.へ来ていると聞いて驚いた。何だか分からないスティーブだが、ライブも無事に終わり、ホテルに迎えに行った事を話した。JADEは、あらかじめ迎えは要らないと言っていたが、それはノーギャラで出演する事をフィリクスには内緒にして、密かにアンソニーと進めていた話しだったからだ。


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