ケリー、ドナ、クレア、バレリーは、ピーチピットでコンテストの話しをしていた。ドナの他、クレア、ケリーも出ることにしていた。バレリーは8歳の時、ブレンダと一緒に「ミネアポリス美少女コンテスト」に出場したことがあるらしいが、今回は興味ないらしい。
選考会場では、全員が番号で呼ばれることになっていた(審査員がコネや縁故に左右されないため)。ドナは675番、ケリーは677番、クレアは678番。そして、偵察がてら一次審査にやって来たバレリーは670番。
トーナメント・ハウスを見学し、何百種類ものバラが咲く庭にやってきたバレリーは、「ここはとても素敵...素直に認める」と呟いた。ドナは、ローズ・クイーンに選ばれて元旦のパレードに出られるのが名誉あることか分かったか?と訊ねるが、ケリーもクレアも選ばれたら嬉しいが、それは無理だと思っていた。ドナは「期待するくらいはいいだろう」と言い、ケリーは「ドナはクイーンになる為に生まれてきたのよ」とクレアに言った。しかし、ネイル・サロンで会ったフェリースにコンテストの話しをしたドナは、「あなたが傷付くのを見たくない」と反対されてしまい、お互いがお互いを理解できなかった。
南カリフォルニアの出身で、カリフォルニア大学の3年生になったところです。子供の頃からずっとローズ・パレードを見ています...毎年一度も欠かさず。この素晴らしい行事にぜひ私も参加したいです・・・ドナは面接官にアピールをし、なかなかの好感触だった。
その甲斐あって、ドナ宛に「バラ&カード」が届いた。それは、ドナが一次審査をパスした通知だった。ケリーは、「自分は本当にパレードに出たい。みんなは馬鹿みたいと思うかもしれないが、きっと楽しいだろう」と言うドナに、「大切なのは自分!周りがなんと言おうが関係ない・・・みんなで応援する」と励ました。
【ディラン】
FBI担当捜査官宛の手紙をタイプするディラン。内容は、アンソニー・マルシェットが父ジャック・マッケイを殺した犯人であるというものであった。もし自分の身に何かあった時のために作成した手紙は、貸金庫へ入れられ、その鍵はブランドンに渡された。ブランドンは、自分の身を守るのに自信があると言うディランに、自信過剰は危険だと忠告した。
【ディラン&トニー】
電話帳で住所を調べたトニーは、ディランの家へやって来た。講義をさぼってビーチへ行き、サーフィンをしようと誘うためだった。翌日は、カフェで勉強していたトニーを、ディランが誘いにやって来た。ディランはトニーをバイクの後ろに乗せ、途中、追ってくるブルーノ(トニーの運転手兼お目付け役)をまきつつ、海岸沿いを走り続けた。
海を一望する崖にやってきた二人。バイクに乗るのは初めてで、その印象は「セクシー」だと言うトニー。急に自分で運転してみたいと言い出し、アクセルやブレーキの位置をディランに教えてもらうと、勢い良くバイクを走らせた。ディランの目の前で走るトニーは、ちっとも初心者ではなかった。「父親は本当は息子が欲しかったの」と言うトニーに、ディランは「神に感謝しなくては...お父さんの望みが叶わなくて・・・」と言ってキスをした。まかれたはずのブルーノが、遠くから笑顔で見守っていた。
夜遅く、ソファで居眠りするディランはドアを叩く音で起こされた。トニーがお休みを言いに来たのだった。電話ないのか?と言うディランだが、トニーは「電話じゃキスできないでしょ」と言って、二人はお休みのキスをして別れた。 利用するためにトニーに近づいたディラン・・・。しかし、次第にトニーに対して別の感情を持って接するようになっている状況に、ため息を付くディラン。
【ケリー】
ローズ・クイーン・コンテスト委員会主催のパーティには、ペアで招待される事になっていた。
ピーチピットで、「コリンは仕事に夢中なので、パーティのエスコートはしてくれそうもない・・・」と呟くケリー。バレリーは、その仕事(壁画)を頼んだのは自分なので、その日は休むよう上手く言ってあげようと提案した。
深夜クラブへやって来たバレリーは、マスキングしているコリンを手伝いながら週末の予定を訊ねた。ケリーとパーティへ行くよう勧めるかと思い気や、週末は暇なので、ここでコリンを手伝いたいと言い出した。そして、それはケリーには内緒だと念を押した。
選考会当日。「コリンにパーティの夜は休むよう、何度も言ったんだけど」と、バレリーはケリーのエスコートをコリンにさせてあげられずに申し訳ないと謝った。
ケリーは、深夜クラブで作業を進めるコリンを訪ねた。自分も明日のパーティへは行かずに、コリンの手伝いをしたいと言うが、コリンはお互いの用事を済ませた後に会おうと提案。ケリーは「コリンのタキシード姿が見たかったな」と呟き、パーティへはデビッドにエスコートしてもらうことにした。
「素敵なバンドと美味しい食事。カワイイ女の子ばっかり!!!」と、必死にデビッドを説得するケリー。デビッドは母シーラとジン・ラミーの約束があったが、タキシードを着る方がマシだからと、ケリーのエスコート役を引き受けてくれることになった。ガッツ・ポーズを決めるケリー。
パーティの夜。ケリーがデビッドにエスコートしてもらってる頃、深夜クラブでは、バレリーがコリンの手伝いをしていた。下準備のペンキが乾くまでは自由の身であるコリンは、今日は予定よりも早く済んだので、いいアイデアがあるとバレリーに提案した。
パーティ会場では、スィング・ジャズの生演奏が行われており、「やっぱり生バンドはいいわね」と言うケリー。二人は一緒に踊ることにした。「In the moon」の曲に合わせて踊る2人は、いつしか周囲の注目の的になっていた。楽しそうに踊る二人だが、会場にタキシードを着たコリンと、ドレスアップしたバレリーがツーショットでやって来た。ケリーは二人に気付かぬまま踊り続け、バレリーは「コリンがいなくても楽しんでるみたい」と呟いた。二人を見つけたデビッドから「バレリーが来てる」と言われたケリーは、「そう、よかった」と返事をした。「誰と一緒か見たら、そうは言えないと思いますがね」とデビッドに言われ、曲の終わりとともにターンしてポーズを決めたケリーの目に映ったのは、コリンと腕を組んでいるバレリーだった。
すぐさま二人に近づいたケリーは、バレリーに向って「あんたって最低ね」と言って、化粧室へ入ってしまった。ケリーを追ったバレリーは、パーティに誘ったのはコリンで、ケリーを驚かすつもりで来たのだと説明した。「いろいろあったけど、お互い過去を忘れて本当の友達になれると思ったのに」と言うバレリーだが、ケリーは「あんたは信用できない。心の中で何を考えてるか分からないっ」と反論。化粧室から出たバレリーは、コリンを連れて再び化粧室へ戻り、ケリーとコリンを引き合わせて二人きりにしてやった。
今回のことは、本当にケリーを驚かすつもりだったので、悪気はなかったとコリンから聞かされたケリーは、「バレリーって時々油断ならないから・・・」と呟いた。バレリーに謝るのだけは嫌だというケリー。しかし、コリンのKissで説得されたケリーは、バレリーに謝ることを約束した。
【ブランドン&スーザン】
スーザンとブランドンは、取材のためにクイーン選考会場へやって来た。スーザンはコンテストは女性蔑視と思っていたが、ブランドンは、このコンテストは女性を侮辱したり馬鹿にするために行われているのではなく、アメリカの伝統であると説明した。その他にもアメフットが野蛮だとか、チアリーダーが馬鹿みたいだというスーザンに、ブランドンは「君の欠点は、何事にも悲観的なのが格好いいと思うエリート主義で、それではモテない!」と言い、スーザンも「ブランドンの欠点は、まるで小姑」と言い返して去った。すると、ブランドンは「そんなんじゃ傷つきませんよ」と、笑いながら叫んだ。
ブランドンは、二人でコンテストの記事を担当しているのだから、一緒にパーティへ行かないかとズーザンを誘った。スーザンはパーティへ行くのは了解するが、行くのは別々でと条件を付けた。「私を探せるでしょっ?」と言うスーザンに、ブランドンは「一番態度のデカい子を探せばいいんだから」と返事した。
会場で合流したブランドンとスーザン。会場の隅に設けられたバラのアーチでは、カップルの記念写真を撮影していた。それを見たブランドンは、二人の写真を記事の横に掲載しよう!と提案し、二人はカメラの前に立った。離れすぎの二人に近寄るよう合図を送るカメラマンは、WBHの卒業パーティの時と同じカメラマンらしく、ブランドンは声をかけてみた。「そうだ」と答えるカメラマンは、「二人の愛がこっちまで伝わるねぇ。もっと近づいて」と、これまた同じ卒業パーティと同じ言葉をかけてシャッターを降ろした。その瞬間、ブランドンはスーザンの脇をく擽ってやった。
記事を書くために新聞部の部室へやって来たブランドンとスーザン。夜の部室に二人きり。ソワソワするブランドンが、ついに口を開き、二人はお互いを意識しながら会話と作業を進めた。
【レイ】
レイとドナがジョルト・レコード社のオフィスを訪ねると、受付係クリスティーナの代わりに、ジェリー・コーマン社長の娘ジェシカが座っていた。3人が話していると、コーマン社長がやって来た。コーマン氏は、今日会えなくなった代わりに別の日に時間を作る事と、レイが持ってきたデモ・テープも後で聞くので置いていくよう言い残して去ってしまった。レイとドナは、コーマン氏の反応に少々がっかりだが、代わりにジェシカがテープを聞くということで、レイはジェシカにテープを預けた。最年少のファンの誕生だ!
ドナのエスコートをする予定だったレイは、急用のためにパーティへは行けなくなってしまった。その予定とは、ジェリー・コーマン氏の娘ジェシカの誕生日パーティで演奏をする事だった。ジェシカに何が欲しいか訊ねたところ、「レイ」と答えたらしい。レコードを出す契約が駄目になってしまうかも・・・と、断るに断れず、二人はジェシカの誕生日パーティへ行くことになった。
レイは、持ち歌の「Hold On」をスロー・テンポで歌い、曲にに合わせてイス取りゲームの準決勝を行った。計算通り!?ジェシカが決勝まで進み、ドナはイスの片づけをコーマン氏に命じられた。ドナは退屈だったが、レイはそれなりに楽しんでいるとの事。イスが1つになり、レイは再び「Hold On」を歌い出した。
ローズ・クイーン・コンテストのパーティも、あと1曲で最後という頃、ドナとレイが会場へやって来た。レイは二人きりで踊りたいと言い、二人はバルコニーへやって来た。お互い「ローズ・クイーンになれる」「ロック・スターになれる」と励まし合いながら、ラスト・ダンスを踊った。
【スティーブ、クレア】
スティーブは新たな出会いを求めて、大学内のパソコン通信でナンパをしていた。
「ナイーブ・ハート」というハンドル・ネームを使用し、People Connection・CUに「僕は繊細で思いやりがあり、未だかつで嘘をついたことがありません。まずは友達づきあいから始められたらと思っています。」というメッセージ送るスティーブ。それに対して「エンジェル」というハンドルの女性から、「あなたみたいな繊細な男性と知り合うチャンスは滅多にありません。あなたこそ理想のタイプ。もっとよく知りたいのでメールを送って!」というメッセージが送られてきた。スティーブ曰く、KEGの中に彼女を見かけた者がいるらしいが、とても美人とのこと。
家庭教師を引き受けることになったクレアから、30点満点の宿題を出されたスティーブは、2問の不正解で28点。
翌日の宿題も不正解だらけのスティーブは、選択問題なら正解の確率が高くなるとクレアに提案するが、数学は頭で計算するのが大事だと反論した。「だったらナゼ計算機が発明されたんだ?」と揚げ足を取るスティーブ(計算機使っても不正解だらけのスティーブって・・・)。
クレアは、「自分が持ってるパーティチケット2枚のうち、1枚を使うと残りは何枚か?」という問題を出し、正解したスティーブのその1枚をご褒美にあげた。
People Connection・CUにアクセス中のスティーブは、急に文字入力が出来なくなった!とパニックを起こし、ディランとリビングで話していたブランドンを呼びつけた。原因は、単にケーブルが抜けてただけだった。それくらい気付きそうなものだが、ディラン曰く「コンピュータ嫌いだったスティーブがパソコンに夢中になるなんて、女の子に飢えてる証拠」との事。
明日の夜、ついに「エンジェル」とご対面することになったスティーブ。クレアとパーティに行った後、適当に抜け出してという魂胆らしいが・・・。
パーティにやって来たスティーブは、「宿題があるから帰ってもいいか?」とクレアに訊ねた。クレアも予定があるらしく、あっさりOK!
ケリーとコリン、バレリーのハプニングを見届けた二人は、パーティ会場を後にした。
スティーブは「エンジェル」に会うために、ピーチピットへやって来た。ナットさんによると、既に「ナイーブ・ハート」を訊ねて、その彼女が来てるとのこと。しかし、ナットさんが示すほうを振り向くと、そのテーブルに座っているのはクレアだった。笑いが止まらないナットさん。額に筋を立てたスティーブが、クレアの方を向いて「エンジェル?」と声をかけると、やはり反応したのはクレアだった。クレアも目を丸くして、信じられないという表情で「ナイーブ・ハート?」と返事をした。二人はお互いにショックを受け、「繊細で思いやりがある、本物の恋がしてみたいだって???」、「体はクラウディア・シファーで、心はマザ・テレサだと?」と言い合ったが、とりあえず暇な二人はコーヒーを飲むことにした。
【デビッド】
ポートランドで失踪していたシーラだが、発見された後はL.A.の療養所へ入り、つい先日からアパートで暮らし始めていた。
母シーラのアパートに初めてやって来たデビッドは、3時間ほど一緒にカード・ゲームを楽しんでいたが、そろそろ帰ると席を立った。シーラはデビッドを引き止めたが、「あと1回だけ勝負しよう」とせがまれたデビッドは、仕方なくとどまる事にした。
デビッドは、ケリーのエスコート役でパーティへやって来た。ケリーからパーティのエスコートして欲しいと頼まれたデビッドは、母シーラとジン・ラミーをする約束を断る口実にもなるからと、エスコート役を引き受けたのだった。しかし、コリンが途中からパーティへ来たために、帰りはフリーになってしまったデビッド。コリンに連れて来られたバレリーも帰りの足を失ってしまい(ブランドンは記事を書くために大学へ)、デビッドがバレリーを送ることを申し出た。ただし、途中シーラのアパートに少しだけ寄ることが条件だった。二人は帰る前に、少しだけ踊ることにした。
バレリーを乗せたデビッドは、シーラのアパートまで車を走らせていた。しかし、アパートの前には救急車とパトカー、大勢の人でごった返していた。それを見たデビッドは「嫌な予感が・・・」と言って車を降り、アパートの方へ駆け寄った。タンカーで運ばれてきたのは、案の定シーラだった。自殺を図ったと聞かされたデビッドは、バレリーに早く救急車に乗るよう言われて、シーラに付いて救急車に飛び乗った。心配そうに見つめるバレリー。後ろの窓から、その光景が小さくなるのを見つめるデビッド・・・。
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