【ドナ】
バネッサの具合は相変わらずだった。ドナは、「全てあなたに任せる」とバネッサから言われるが、これまでに一度も経験がないこと故に不安。しかし、デビッドからも、「きっと大変だろうが、みんなでバック・アップするから大丈夫」と言われて、仕方なく引き受けることになった。バネッサからは、「何があろうと、カルデロの機嫌を損ねちゃだめよ」とのアドバイスを受けた。
ドナは、バネッサの代わりに仕事を任された事を報告しに、カルデロ氏の部屋へやって来た。カルデロは、「バネッサがコーディネイトするから仕事を引き受けたのにぃ」と不機嫌な口調で答え、「全ての準備は、バネッサがやるように完了している」というドナに対し、「君にはバネッサの見があるわけ」と怒鳴った。同行していたデビッドも、ドナは成績が優秀な成績で卒業しているとフォローし、ドナも「私はバネッサではなく、ドナ・マーティンですが、仕事への思い入れは負けません。ちゃんとやって見せますからチャンスを下さい。」と言い切った。カルデロは、撮影は朝9時ちょうどに開始され、ミスは絶対に許さないことを告げた。
撮影が開始され、カルデロから次々と出される注文にてんてこ舞い状態のドナ。焦るドナとは裏腹に、のんび〜りスタンバイするモデル達。
デビッドを始め、ブランドン、スティーブも大道具のセッティングを手伝ったが(ただ一人、バレリーだけはマニキュアを塗ったばかりだからと、涼しげにデッキ・チェアに腰掛けて見学)、ドナは、セットに蹴躓いて周囲の観客やモデルの笑いものになってしまった。カルデロのイライラは募り、そのシーンの撮影は取りやめとなった。
「撮影を台無してくれたのよ、マヌケっ」と、ドナを怒鳴るカルデロ。それを見ていたヨットマンは、「誰にでもミスはある。侮辱する権利はないはずだ」とカルデロに言った。そして、「とっとと消えうせろ」と言われたヨットマンは、カルデロに右ストレートを一発お見舞い申し上げた。カルデロは、「訴えてやる・・・そして、マーティンはクビだぁっ」と怒鳴って去っていった。
部屋に戻ったドナは、ベッドにうつ伏しながら泣いていた。そして、自分のせいでクライアントとカメラマンをを失った事を、バネッサにどう説明していいか心配し、「今日は人生で最悪な日・・・しばらく一人にして欲しい」と、デビッドに頼んだ。
【バレリー】
ドナが撮影で大忙しの中、クルーザーを操縦している男性に目を付けたバレリーは、ブランドンとスティーブに「すっごくホット」と言って、そのヨットマンの方を指を差した。
ドナの仕事中、溺れかけたドナとモデル達が、ブランドンやスティーブ達によって助けられた。バレリーは、引き上げられたモデル達にバスタオルを手渡すが、助けてもらった礼も言わずに去っていく彼女らを見て、「お礼も言わないんだ」と呟いた。「まだ怯えているんだ」と返事をしたのは、バレリーが「ホット」だと言ったヨットマンだった。
スティーブとブランドンとでビーチを散歩するバレリーは、「自分は綺麗で頭もいいのに、一緒に歩いてるのが"彼"でなく、あんた達!」と愚痴っていた。そこで、クルーザーを掃除中のヨットマンを発見。彼の名はノア。声をかけようと言うブランドンだが、バレリーが慌ててストップをかけた。バレリーはプライベートの訪問をお望み!ということで、ブランドンとスティーブに先にホテルへ帰るよう言って、ノアのクルーザーに近づいた。
翌日。トレイシーが誘ってくれたワイミアの滝へ行くことになったバレリー達。ノアも参加することになり、バレリーはご機嫌。ブランドンの運転で、助手席にノア、後ろにトレイシーとバレリーが乗った(トレイシーの彼は急用で不参加)。滝ではみんなで大はしゃぎ。バレリーもノアと楽しんだ。
翌日、二人は馬を引き連れて、その場所へとやって来た。そこは昔、豊作の儀式を行った場所だった。とても素敵な景色だと感激するバレリーは、ここへは彼女とよく来るのかと訊ねた。ノアは、「ここへ来るのは久しぶりだ。アレ以来・・・それが最後だった」とだけ言い、多くは語らなかった。ノアはバレリーの手を取り、ベスト・スポットへと連れていった。
ハワイ最後の朝。ノアに連れられた一行は、島で2番目のベスト・スポットへ案内された。その道中、バレリーはノアの話しをブランドンに相手にノロケまくっていた。
【デビッド】
【ブランドン】
ドナとデビッドの部屋は416号室。
ドナにとって、スタイリストのアシスタントとして初仕事を迎えるはずだったが、ボスのバネッサは史上最悪のインフルエンザにかかってしまった模様。ドナは心配でたまらないが、デビッドはドナを元気づけ、自分達の事をフェリースに話すことについては、ドナの心の準備が出来るまで待つと告げた。
しかし、カルデロの部屋から戻ったドナは、「きっと大失敗するに決まってる!!!どうしたらいいっ」と、大パニックを起こしていた。
次に、ドナはモデルをゴム・ボートに乗せて沖へ出ることになった。一生懸命にボートを漕ぐドナは、モデルに貸したハサミを仕舞う際、誤ってボートに突き刺して穴を空けてしまった。ボートの空気が見る見るうちに抜け、ドナとモデル達は海に投げ出された。近くでクルーザーを動かしていた男性と、陸で異変に気づいたブランドン達も海へ飛び込んだ。スティーブは、こんな時にも助けたモデルに名前を訊ねていた(笑)ちなみに、助けた彼女はコニーちゃん。
デビッドから全てを聞いたバネッサは、ドナの部屋へやって来て言った。
「本当ならドナから直接聞きたかったが、起きたことには変わりない・・・謝らねばならないのは自分の方。ちゃんと教えてもないのに、あなたをこんな目に遭わせた。全ては自分の責任・・・自分が責められるべきなのに、ドナに嫌な思いをさせたことを言いたくてやって来た」
「部屋は同じでもいいが、一緒に寝ないのが条件」でハワイ行きの資金をバレリーに貸したスティーブだが、着いてみれば部屋はダブル。バレリーから、「部屋はダブルでも構わないが、スティーブはソファで寝るように!」とのお達しを受けたスティーブは、作戦負けのスティーブ。
ノアは、バレリーと少し話しただけで、ビバリーヒルズから来たことを言い当てた。ナゼわかったのか・・・ノアは、ドナが撮影で大慌ての中、バレリーは一人ドッカと座って眺めていたのを、海の上から見ていたのだった。
バレリーは「いいクルーザーね」と褒めたが、それはノアの持ち物でなく管理を頼まれているだけだと知って、ちょっとだけ驚いた。
その夜、スティーブは何度も注意されたにもかからず、ついに日焼けのしすぎで悲鳴を上げた。ノアが皮膚の炎症によく効く特効薬(アロエ等の薬草入り)を塗ってくれることになり、バレリーとスティーブの部屋へやって来た。ノアは、バレリーとスティーブが同室であることから2人が恋人同士と勘違いしていたが、その誤解は解けた。そして、明日、島一番の景色を一緒に見に行くことになった。幸せ一杯の笑みを浮かべるバレリー。
ハワイ最後の朝。ノアは、みんなを島で2番目に素敵な場所へ連れてきた。熱帯雨林の探検の途中、トレッキング・シューズのヒモが解けているのに気付いて、ヒモを結ぼうとしたが切れてしまった。デビッドは一緒にいたドナに、先に行って遅れるよう伝えてくれと頼み、靴ヒモをどうにかしようとしたが無理だった。諦めたデビッドが立ち上がろうと、ツタに手をやったが切れてしまい、そのまま崖から転げ落ちてしまった。途中、岩や木に何度もぶつかりながら下の池に落ちた。
デビッドがなかなか来ないことを心配した仲間達は、ドナがデビッドと別れた場所へと戻ってきた。そこで、ブランドンとノアはデビッドの帽子が落ちているのを発見。混乱を避けるため、気付かぬ振りをした二人は、車のある場所へ戻るようみんなに指示をした。残ったブランドンとノアは、崖を下りてみることにした。その途中、ノアも滑り落ちそうになったがブランドンに助けられ、二人はやっと池の中で岩にしがみついているデビッドを発見した。体の痛みを訴えるデビッドだが、水かさが増してきている為、ブランドンとノアが運び出す以外なかった。
救出されたデビッドは、夜には歩けるようになり、みんなと一緒にハワイ最後の夜を楽しんだ。ドナは、どれほど心配したかをデビッドに告げ、「あなたを失いたくないから」と、両親に自分たちをのことを話すと決意した。そして、一緒に住むようデビッドに言った。
ホテルの部屋で一人きりになったブランドンは、出がけにケリーと話したことを思い出し、L.A.に電話をしようと受話器に手を伸ばした。
その頃、L.A.に残ったケリーも、キッチンの模様替えをしながら電話を手にしたが、二人ともそのまま受話器から手を離した。
海で溺れかけたドナ達を助けた後、ブランドンがスティーブ&バレリーとで砂浜を歩いていた。すると、ブランドンのかつての恋人トレイシー・ゲイリアンが、「ブランドン?」と声をかけてきた(別れの原因はこちら)。まさかハワイで会えるなんて!と驚き合う二人。
ホテルに戻ったブランドンは、トレイシーと待ち合わせしたラウンジへやって来た。そこで、トレイシーが婚約した事を聞かされ、婚約者のエリック・アンダーソンを紹介された。エリックがハワイの大学院へ進む都合上、挙式は来月にハワイで行われるとのこと。エリックは、明日、自分たちと一緒にワイミアの滝(Waimea Falls Park)を見に行かないかと誘い、ブランドンは喜んでOKした。
バレリーがノアの所へ行ってしまい、二人きりになったブランドンとスティーブ。
バレリーがノアと出かけている頃、ブランドンはホテルのラウンジで、トレイシーとエリックの3人でお酒を飲みながら話していた。
【ハワイ最後の夜/ケリー撃たれる】
みんなはハワイアン・ショーで楽しんだ(旅の思い出アルバム)。ノアはスティーブに紹介するための女性キオニ・カマラを連れてやって来て、スティーブも喜んでキオニと別テーブルへと移った。
ドナは、ノアがマリーナで働くと聞いて、父親のヨットに住むよう勧めた(ヨットの世話もすることに)。
そんな話しをしていると、誕生日のケリーのために、ステージからケーキが運ばれてきた。ロウソクを一気に吹き消すケリーに、周囲は拍手で祝福した。
ノアを含めた一行は、L.A.の空港に到着した。ブランドンとケリーの車だけは違う場所に止めてあり、二人はみんなと反対方向へと向った。車へ向うまでの間、ケリーは「ハワイに向ってる時に思ったの、あなたを愛してる。帰ってくるまで待てないって」と呟き、ブランドンも愛していると返事をした。
車の前まで来た時、タイヤがパンクしている事に気付いた。ケリーはスティーブの車に乗せてもらおうと提案するが、すぐに直るから・・・と、ブランドンはタイヤ交換することにした。その準備をしていると、どこかでガラスが割れる音がした。そちらの方へ注目すると、見知らぬ男が「なに見てやがるんだ」と言いながら近づいていた。もう一人の男が、車の中から「いいから早く乗れ」と言って、二人を乗せた車は急発進して行った。「恐かった」と呟くケリーに、ブランドンも早く交換して帰ろうと返事をし、作業を急いだ。ブランドンがタイヤの脇でしゃがんでいると、さきほどの車が勢いつけて戻ってくるのが聞こえた。そして、次に6発の銃声が、静かな夜の駐車場に響き渡った。ブランドンが車の異常な音に気付いて立った時には、すでに1発目が撃たれており、6発のうち2発がケリーの腹部に命中した。驚いて泣きながらブランドンにすがるケリー。銃声に気付いて、急いで駆けつけた仲間達。バレリーは、スティーブの携帯電話を使って、急いで911番に通報した。
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