その頃、大学ではジャニスが代表して、犯罪者が社会復帰することに異論はないが、レニー・ジミンスキーにような犯罪者を大学側が再び受け入れるのは、大学が女性を尊重していない事の現れだと訴えていた。また、真犯人から学生を守るよう警備を強化すべきだと、ブランドンが学部長と警部補に強く要望した。
レニーの大学内での立場はますます悪化。耐えきれなくなったレニーは、大学中退を決意し、寮・103号室(偶然にもアンドレアとピーターの密会場所と同番号)で荷造りをしていた。そこへやってきたデビッドは、「自分の権利を守るために、戦うのが一番だと思う」と言いが、「言えないけれど他にもここを出ていく理由がある」というレニー。デビッドは、あと1日だけ自分に時間をくれないか...とレイに言った。また、デビッドは「心を入れ替えた男」という、レニーの特集番組を作ることになった。
デビッドがブランドンを訪ね、大学中退を考えている友達レニーを説得してくれないかと頼んだ。
ブランドンがレニーの部屋を訪ねると、レニーはタバコを買いに出かける所だった。レニーは、ブランドンが議長として大学内でどのくらいの影響力を持っているか質問し、ブランドンは「学長とは親しいし、総長の忠実なる下部だと思われている」と答えた。マルボロを勧めらてたブランドンが断ると、レニーは犯人を知ってると言い出した。
ギャレットが犯人であることをレニーから聞き出したブランドンは、次に狙われているのがクレアだと聞き、デイビス警部補(女性)を引き連れてP.P.A.D.へやって来た。ブランドンから犯人がギャレット・スランと聞いたバレリーは、彼はドナの友達らしいと証言した。ドナが危険だと悟ったブランドン達は、急いでビーチアパートへと向かった。
ギャレットが犯人だと知っていたレニー。二人は軍の刑務所時代の知り合いで、逮捕された時にその事を言わなかったのは、共犯者だと思われて刑務所行きになるのが怖かったのだ。ギャレットは、レニーから女子学生の情報を得ていたので、レニーが恐れるのも当然なのだ。だから、もとはクレアを狙っていたが、ドナと知りあって獲物を変えたのだった。
レニーは、別のキャンパスに編入したいという希望があり、それをブランドンから大学側へ伝えて欲しかったのだ。間違いなく認められると聞いたデビッドは、よかったと安心した。
【ドナ/デビッドに助けられる】
お昼。P.P.A.D.にいるバレリーを訊ねたドナは、フロアで待たされている間、P.P.A.D.の従業員として働きたいという男性ギャレット・スランと出会った。ドナは、ギャレットは大学のカフェで働いているでしょう?と訊ね、今朝自分がこぼした飲み物を拭いてくれたので覚えていると話した。ギャレットは、自分はここで働きたいので、オーナーと友達なら推薦して欲しいと頼んだ。
バレリーの手が空き、ドナがオフィスのある2階へ上がっていくと、ギャレットはドナが置きっ放しにしていった白いメッシュのリュックの中を探りだした。
バレリーのオフィスへやって来たドナは、レイを降ろすように言ったのはデビッドだと聞かされた。ドナからギャレットの事を聞いたバレリーは、ドナと一緒に下のフロアへ降りたが、そこにギャレットの姿はなかった。しかし、スピーカーの上に置いたはずのリュックが下にあったことに気付いたドナは、バレリーに言われて中身を調べた。盗まれたものはなく、ホッととするドナだが、実はギャレットはドナのリュックの中から、ビーチアパートの住所が書かれた郵便物を抜き取っていた。
その夜、ドナはクレアやスティーブと一緒にP.P.A.D.の覆面ライブに来ていて、ビーチアパートには誰もいなかった。ギャレットは盗みだした郵便物を手がかりに、ビーチアパートまでやって来た。そして、ビーチ側の入口のガラスを割って中へ侵入した。
ドナは、覆面バンドの登場を待つのが耐えられないと言って、一人でビーチアパートへ戻ってきたが、電源を入れても明かりが付かなかった。不思議に思ったドナが、台所の引き出しにしまってある懐中電灯を手に取りって明かりをつけると、そこにはギャレット(本名・ウォーリー)が立っていた! ドナは大声を出して、高校時代にブレンダと一緒に通った護身術の成果を見せるべく、ギャレットに対抗しようとしたが、ギャレットは護身術を教えていたことがあり、全く役に立たなかった。ギャレットはドナの両手を後ろで縛り、その間自分のヒゲをカミソリで剃っていた。準備が整ったギャレットはドナの上に乗り、泣きながら「わたし一度も経験がないの」と言うドナに、派手な真似していてバージンなのかよ...と言った。
そこへ、ドナに謝りに来たデビッドがやって来た。レイを降ろそうと言い出したのはレイだ!と、バレリーから嘘を吹き込まれたドナは、デビッドが違うと弁解しても聞く耳を持たなかった。デビッドはそんなドナに、「いまのドナちゃんは自分の事しか頭にないんだ。なぜ昔好きになったのかわかりませんよっ」と怒鳴ってしまったのだ。
ギャレットは、ドナにデビッドを追い払うよう命令し、「頭痛がするの、あんがのせいで酷くなった。帰ってデイブ」と、廊下のデビッドに叫んだ。ドナはデビッドのことを「デイブ」と呼び、普通ではない状況にデビッドが気付いてくれるよう祈った。しかし、デビッドが「帰ります」と言って、玄関の扉の閉まる音が聞こえた。ギャレットはドナをベッドに押し倒し、ドナが大声で「いやぁぁぁぁっ」と叫ぶと、帰ったはずのデビッドが、傘立てに置かれていたバットを持って押入ってきた。そのバットはドナがソフトボールをするために用意していたもので、デビッドは昼間ビーチアパートに来た時に見つけて知っていた。デビッドの一撃を食らったギャレットは床に倒れ、興奮して逆上したドナは、置物で何度も何度もギャレットを殴った。デビッドは、もう意識を失っているから大丈夫だ...と言って、大声で泣き叫ぶドナを抱きしめた。
犯人逮捕は、「デイブ」という呼び方で異変に気付いたデビッドのおかげだった。ドナは、去年デビッドから貰った置物を壊してしまったことを謝った。石膏で出来ているものだから気にしなくてもいいというデビッドは、ドナがまだ持っていたことに驚いた。ドナは、それが昨年デビッドからもらった最後のプレゼントだからと答えた。ドナはデビッドに礼を言って抱きあった。
【P.P.A.D.覆面ライブ】
CU内では女子学生の為の送迎カートが行き交っていた。それは、真犯人が見つかるまでの間のエスコートサービスだった。クラブハウスの合同会議で決定したという。カートはラッシュが会員となっているゴルフ・クラブから借りてきたもので、その代わりにスティーブはラッシュと一緒に、ゴルフ・トーナメントに出る羽目になってしまった。
スティーブのカートに、バレリーが乗ってきた。バレリーは、P.P.A.D.に関する相談はしないでくれと断わるスティーブに、レイの代わりのバンドが見つからないと話した。クレアと一緒に出演バンドのオーディションを行ったが、変なバンドばかりで最悪。メジャーなバンドは話しすら聞いてくれないという。故に、Rolling StonesやJADEのようなスターにコネがあるスティーブに、協力してくれたらお返しをするわと言った。今夜がライブだと聞いたスティーブは、急だがやるしかないか...と、バレリーの頼みを引き受けた。喜ぶバレリーは、スティーブの頬にキスをしてカートを降りた。
スペシャル・ゲストを用意したスティーブがバレリーのオフィスを訪ねると、音楽事務所をやっているアーノルド氏が来ていて、今夜出演のゲストを用意してもらっていると言い出した。
その覆面ライブのゲストとして、The Flaming Lips が登場。
【アンドレア、ディラン/ピーターとの情事】
ピーターから誘いのメッセージがポケベルに入ったアンドレアは、ピーターが1週間ほど借りたモーテルの103号室へやって来た。そして、そこで二人は不倫関係に・・・
チャーリーのモーテル(パーム・ウィンド)へやってきたディランが、「ここは不倫デート・スポットで、ここの客は偽名ばかり...あの彼女もさ」とチャーリーに言われて顔を上げると、車へ乗り込もうとしている女性がアンドレアで、同じ部屋から出てきた男性がジェシーではない事に気付いた。
大学のカフェ。ディランは、モーテルでアンドレアを見かけたことを話した。驚いたアンドレアは、まさかこうなるとは思わなかった...運命的な出会いだった。でも、沸き上がってくる気持ちを抑えなくてはいけないの?と言った。ディランは、しっかりした関係を築きたければ、コソコソ会わないほうがイイ。自分はアンドレアを責める気はないし、自分が知ってることを伝えたかっただけだと言った。そして、結末だけでも話すよう約束した。
毎週木曜日、小切手を銀行へ持っていくのはアンドレアの役目だった。しかし、この木曜に行くのを忘れてしまったアンドレアは、ジェシーと言い合いになってしまった。さらに、ジェシーの実家で食事をする約束も忘れていたアンドレアは、これらが発端となって大喧嘩となってしまった。家を飛びだしたアンドレアは、チャーリーのモーテルへやって来た。少し遅れてピーターも来た。チャーリーの所には、ディランも来ていた。
アンドレアから、ジェシーと別れる決意をした事、二人が一緒になれば幸せになれると言われ、ピーターは急に態度を変えた。そして、「その気はないし、もともと遊びだろう?卒業までは、妻のエイドリアンに学費を出してもらう」と言い出した。
ディランは、泣きながら出てきたアンドレアの元へ走った。
【ブランドン】
かつては敵対していたアレックスとジャニスも、来年の学生議長には再びブランドンを推薦してくれると言っているらしいが、ブランドンは議長職には着きたくないと思っていた。それを聞いたシンディは、きっとジムはがっかりするだろう...子供が議長なのは名誉だと言った。
【ジャッキー&メル】
ジャッキーはシンディの知り合いの男性とデートしようと、ピーチピットで作戦を練っていた。そこへ、買い物帰りのメルとアーインがやって来た。ジャッキーはメルの父親らしい姿を見ることが出来て嬉しいと言った。シンディの提案で、同じテーブルで食事をすることになった。メルの恋人は若い歯科医の元へ行ってしまい、ジャッキーとメルは二人の修復に熱心だったという。その邪魔にならないようにと、シンディは先に自宅へ戻った。
【チャーリー】
チャーリーは、映画の脚本を書いていた。ハードボイルド・タッチの探偵小説風で始まり、主人公の男はいきなり過去の悪夢にうなされるようになるというものらしい。ディランは、それを読ませてもらうことにした。