Episode Guide

09-17:メキシコでの一夜
(SLIPPING AWAY,1999/3/3,1999/8/25,2000/7/15)

【ケリー、ディラン】
医師の指示で特効薬を処方してもらえなくなったマットとローレンは、行きづまった揚げ句に薬を盗もうとしたが失敗。そんなマットを見たケリーが提案した;ワイアットクリニックで働いている時のこと。深刻な病気にかかっている患者が、アメリカでは使用禁止されている特効薬をメキシコで買ってこっそり持ち帰ったことがあり、それは違法だが切羽詰まっているなら仲介者を聞いてみる…という。しかし、いつ症状が出るかもわからないローレンをメキシコへ連れても置いていけないマットは提案を断わざるを得なかった。

ケリーはローレンを二人で助けようとディランに相談し、一緒にメキシコへ行って薬の入手に協力して欲しいと頼んだ。ケリーは情報を持っていて、ディランはお金を持っているからだ。
了解したディランとティファナにやってきたケリーだが、仲介者は留守で電話に出ない。諦めて帰ろうと提案するケリーだが、自分にとって大事ならやり遂げた方がいいと言われて、ふたたび電話をかけることにした。

結局、夜になっても成果はあげられず、メキシコに1泊することになった。入手出来なかったことをマットに電話で報告したケリーは、プランを実現することは自分には無理かも...と弱気モードに。ディランはケリーを慰めて自分の部屋へ戻ろうとはしたものの、お互いに離れたくないような素振り…激しくキスをしながらベッドに倒れ込んだ。

翌朝9時。ケリーはマットを裏切ったのは間違いだったと後悔し、薬探しをやめてLAに戻ろうと急かした。
国境検問所。申告物がないかチェックをされそうになると、ディランが「心の奥底にしまわれてた熱い思いが一気にあふれて、昔の関係にあっさり戻って激しく燃え…」と突然しゃべり出し、自分から誘ったと言われたケリーはディランに反論。二人は検問所で痴話喧嘩を始めてしまい、あきれた係員はノーチェックで検問所を通過させた。まだ怒るケリーに、ディランは例の特効薬を持っていることを告げた。ケリー不在中に仲介者から電話があり、気乗りしないケリーに代わって特効薬を入手していたのだった。ディランが「熱い思いが…」と言ったのも、車をチェックされそうになったのを阻止するための演技だったとわかると、ケリーは気にしない振りをしつつ内心では傷ついた。

薬を受け取ったローレンは「これさえあれば」と喜ぶが、ケリーはなにかスッキリしない。
ディランとケリーは、メキシコであったことはジーナとマットには絶対に言わないと誓った。

【マット、ローレン】
ローレンに病気の症状が出始めていた。早朝。ウォルシュ家には大音量の音楽が鳴り響き、驚いたスティーブとノアがリビングへ降りていくとローレンがうずくまっていた。マットはローレンにヘッドホンを付けてやり、スティーブとノアに何が起こったのかを説明した。「お前はエリザベス女王の子孫であり、タイム誌の表紙に出ている誰かの顔写真を見たらすぐ死ぬ。嫌ならFWに行き車の前に飛びだせ」というお告げが聞こえるため、大音量の音楽を聴いて声をかき消そうとするが、それが聞こえだすとローレンにとっては避けがたい命令となってしまうという。

ケリーとディランのおかげで特効薬を入手できたローレンは喜ぶが、翌朝、「どんな人生でも生きる価値がある」と言って薬をごみ箱へ。悩んだ揚げ句に薬の服用を諦めたローレンに、マットはニューヨークで仕事を探すので一緒に頑張ろうと励ました。

ケリーをウォルシュ家に呼んだローレンは、薬を買ってきてくれたお礼と、薬は使わないことにした事を報告した。しかしローレンの話はそれだけでなかった。ローレンはひとりでニューヨークの病院に戻る覚悟で、ケリーがマットを幸せにしてあげて欲しいというのだ。ケリーといる時のマットをみて、彼がケリーを愛していることがわかったという。外出から戻ったマット。ローレンは、自分を病院へ入れたらLAに戻ってケリーと幸せになって欲しいとマットに願った。マットの幸せを強く願うローレンだった。

【ドナ、デビッド、ノア】
デビッドは「また付き合おう」とドナに告白し、ドナは「キスしたのは二人ともイロイロあったから」と答えた。一方、ノアは自分が振られたのはデビッドが原因なのかとドナに迫るが、ノアとはお終いだと告げるドナ。

翌日。デビッドがセックスセラピストのデボラ・ファーラー(女性)と一緒にラジオをやると知ったドナは、その打ち合わせをする二人をピーチピットで見て嫉妬...昨日のデビッドからのデートを誘いを受けることにした。そんなドナの態度を見逃さないのがジーナだ。デビッドも嬉しさのあまり、「奪ったわけではないが、ドナとはバレンタインにキスをした…先に進むかも」とジーナにベラベラと話してしまった。

許してもらおうと花束を持ってブティックに来たノアだが、信用できないと突き返されてしまった。その直後、ジーナからデビッドの件を聞いたノアは、許すには時間が必要だというドナに「自分だけを非難するのか。君は偽善者だ!」と言って出ていった。また、デビッドのことも責めるノアは、デボラ・ファーラーとの仕事も勝手にキャンセルをしてしまった。

ディナーにやって来たドナとデビッド。ノアに対して罪悪感を感じるドナは、ノアとのこともこのままにしておけないと告げた。深夜クラブの駐車場でノアに会ったドナは自分が偽善者だったと認め、デビッドとキスしたのはカメラマンに言われて思わず...と謝った。しかし「この先どうなる?」というノアに、ドナは「わからない」と答えた。

【ジーナ】
過去にスケートショーで稼いだお金を母ボビー(フェリースの妹)経由で銀行に預けていたジーナは、そこから資金を借りてジムを開業しようとしていた(25歳までは使えないので借りることになる)。ジーナは、信託資金の書類を持ってくるようボビーに頼んだが忘れられてしまい、その銀行「クーパー・アダムス&セーブ」を知るドナと一緒に行くことにした。マーティン氏がそこに預金しているのだ。ノアの件で険悪だったドナとジーナは、お互いに言いたいことを言って仲直りしていた。

ドナと銀行にやって来たジーナは、8年前から預けているお金が7万7000ドル程度はあるはず!とワクワクするが、実際の残高が1万4216ドルだと聞いてがく然とした。だが、以前には6、7万ドルあったのは確かだった。

ジーナは母ボビーに無断でお金を使ったことを責めたが、ボビーは全てジーナのためだったと言い訳した。だが、実際にはスケートにかかった費用以外にも、新しいお風呂をさらに買い替えたり、高級車、ディッシュウォッシャー、テレビなど無駄遣いしていた。ところが、それはジーナのために諦めた自分の人生への見返りとして当然だと主張。ジーナは自分の青春もお金も奪われたが、お金は必ず取り戻してみせると宣言した。

管財人は銀行かどこかだろうから、例えジーナのママが悪くても銀行はお金を返すべき。恐らくすぐに支払われるだろうと思ってドナもジーナをサポートした。二人はボビーから管財人の名を聞き出そうとしたが、ボビーは管財人をかばおうとしていた。実は管財人はドナの母フェリースだったのだ。真実を知ってショックを受けるドナ。 【スティーブ、ジャネット】
来ないでと頼んだのに両親とのランチにやって来たスティーブを、ジャネットは「彼とは仕事上の付き合いだ」と両親に強調しまくった。その席で、Mr.ソズナーはスティーブの"プライベートを暴く"仕事に対し、プライバシーは尊重されるべきだと意見を述べた。…ジャネットの父は保守的な考え方の持ち主で、同じ日系人と付き合うよう言われているという。肌の色で差別しているわけでなく、自分の文化を守りたいかららしく、ジャネットが2人の関係を両親に隠したのもそれが原因。以前、ジャネットは父親がヒッピーで恋愛は自由だと思っていると言っていたのは嘘だった。

ソズナー家ではお見合いパーティが開かれていた。ジャネットは父親の機嫌を取るために付き合ってるだけだったが、スティーブはそれを阻止すべく家までやって来た。だが、お見合いの相手ボブはもちろん日系。プリンストン大学出身でファイベータカッパ・ソフトウェア会社の若き社長で、しかも背が高くてハンサム。条件ではスティーブの負けだった(^-^;;

翌日のビバリービート。スティーブが「自分は白人だがジャネットを愛している」と叫んだ。ジャネットはお見合いの話をしにオフィスへやって来た父親に対して「愛している人がいるから」と告げ、その晩をスティーブと一緒に過ごした。しかしMr.ソズナーはそれを認めず、スティーブと付き合うなら家を出るよう言われてしまった。


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