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5-15:それぞれのクリスマス
(Christmas Comes This Time Each Year,1994/12/21,1995/7/22,1997/11/30)

今年のクリスマス休暇を、ジムとシンディはロンドンにいるブレンダの元で、バレリーは氷点下10度&猛吹雪のバッファローへ帰省して過ごすことになった。残りのみんなは、ピーチピットの恒例行事、ホームレスの人々への食事サービスをお手伝いなどなど。

【ドナ vs フェリース】
ドナに、「もしレイからプロポーズされたら、答えはイエスよ」と言われたフェリースは、ツリー・ショップで働くレイを訪ねた。レイは、「好きなものをあげるとサンタに言われたら、何をお願いするか?」とフェリースに聞かれて、「自分のアルバムが作るのが夢だ」と答えた。それを聞いたフェリースは、その夢を自分が叶えてやろうと言って、レイに1万ドルの小切手を渡して帰って行った。

ところが、フェリースはドナに嘘を吹聴した。「レイの愛が本物かどうか確かめに行き、自分の感が当たったことを裏付ける証拠を掴んだ。ドナと別れてくれるなら、1万ドルの小切手をあげると言ったら、レイはそれを受け取った」と言うフェリース。ドナは、レイはそんな人ではないと涙しながら反論するが、「レイは奪うように小切手を持って行った」、「レイはドナよりお金を選んだ」と追い撃ちをかけられ、大きな目に涙をためて立ちすくんだ。フェリースはそんなドナに、「自分とパパはドナを心から愛している」と慰めの声をかけた。

ビーチアパートへ戻ったドナは、クレアとデビッドに泣いている理由を聞かれて、「小切手を受け取ったレイは、ビバリーヒルズでいいカモを見つけたと、きっと今ごろ銀行でにんまりしているに違いないんだわぁ(T_T)」と、大泣きしながら打ち明けた。部屋の外にはレイが来ていた。クレアは、きちんと話すべきだとドナに言って、ドナとレイを二人きりにした。
レイは、フェリースの企みを暴くための小切手をドナに見せ、全ては誤解であることを主張した。ドナが「誰を信じていいのか分からなかった」と泣きながら言うと、レイは「大金を積まれてもドナを離すことはしない...愛しているんだ」と言って抱き合った。

クリスマスの朝。ドナは実家を訪れて、レイがお金を返しに来た事をフェリースに告げた。そして、とぼけるフェリースの言うことを聞かず、家を出て行ってしまった。Dr.マーティンはフェリースに、「詳しい話しを聞こう!」と厳しい口調で言うが、フェリースは黙ったまま背中を向けるだけだった。

【ドナ】
イブには、レイのママとクリスマスの買い物に行く約束をしているドナ。しかし、心配な点があった。一つは、毎年クリスマスの時期にはお酒を飲んで荒れるらしいので、上手くやって行けるだろうか?もう一つは、自分とレイは住む世界が違うのではないか?ということだった。クレア曰く、「ドナと買い物する間くらいは素面でいるだろうし、肝心なのは、ドナがレイを好きかどうかだから関係ない」とのこと。ドナも、そう言って欲しいと望んでいたという。

ドナとショッピングにやって来たレイの母は、ドナに付き合ってもらって大正解!とご機嫌。レイへの2つめのプレゼントを選んで欲しいと言われたドナは、目の前のスーツが良いのでは?と提案するが、レイの母曰く「あまり良いセンスとは思えないんだけど...ドナがそう言うならレイも気に入るかも。でも、高すぎて買えやしないよ」とのこと。
しばらくして、二人の目に、海に浮かぶ豪華客船の写真入りパネルが留まった。その写真を見たレイの母は、「豪華客船に乗って世界中を旅してまわる」のが自分の夢だと呟いた。しかし、しょせん夢は夢。毎年レイというサンタにクリスマス・プレゼントはもらうが、オーデコロン止まり、、、これが現実だった。

クリスマスには、ドナもレイの自宅へやって来た。レイは、ケーキでもてなす母親に、今年はオーデコロンではない別のプレゼントを用意した...と、リポンの掛かった包みを手渡した。その中身は「カリビアン号ファーストクラス/2週間のクルーズ旅行(プリンセス・クルーズ社)」で、ドナによる提案だった。レイの母は、オーデコロンより何倍も嬉しいと言って、二人を抱きしめて喜んだ。

【ブランドン、ケリー】
「ブランドンには火事の跡を見られたくない」というケリー。ブランドンは、「自分の前では何も装う必要はないし、ありのままのケリーを愛している。やり方さえ教えてもらえれば、きっと上手く包帯を替えられると思う...」と言うが、ケリーは、翌日ピーチピットで会おうと言って自分の家へ帰ってしまった。

ピーチピットの手伝いから戻ったブランドンとケリー。ケリーは、ピーチピットに来ていた:顔の左半分が酷く爛れた老婆"を、「みんなは見せ物小屋でも見るかのような目で、気味が悪そうな目付きで見ていた」と言い出した。ブランドンは、気の毒に思っていただけし、ケリーの事は「なんて素敵な人だ」と思っていると言葉をかけた。しかし、ケリー曰く「でも、今の自分はあの老婆と同じ」という。ブランドンは、そんなケリーをクリスマス・イブのミサへ誘った。

ミサから、再びウォルシュ家へ戻ったブランドンとケリー。ケリーは「包帯を取り換えるので先にバスルームへ行っている」と言い残して、一人で二階へ上がろうとした。ブランドンは再度、手伝わなくてもいいのかと尋ねてみたが、ベッドで待っていて!と言われただけだった。
深刻な顔をしたケリーが、ブランドンの部屋へ入ってきた。自分一人では、どうしても包帯を取り換える事ができない...ブランドンに手伝って欲しいのだいう。ブランドンはケリーに指示に従い、ピンクのローブを脱がせ、体に巻き付けてあったメッシュを外して、火傷の跡を目の前にした。こんなにも酷いとは知らなかったと、ケリーが恋人である自分に見せたがらない気持ちを察したブランドンは、ごめんよと声をかけた。ケリーはそれをグロテスクだと思うだろうと口にしたが、ブランドンは「そんなふうには思わない」と言って、丁寧に包帯を交換作業を行った。ケリーは、その間涙を流していた。どうして自分がこんな目に遭うのか、これまでに何か悪いことでもしたのか!と呟くケリー。ブランドンは、「悪いことがあれば、いつか必ず良いことがやってくる」とケリーを励ますが、「火事とアリソンの事が頭から離れない...忘れようと思っても忘れられない。傷も一生消えないかもしれない」と言うケリーに、ブランドンは「消えなくとも、ケリーである事には代わりはない」と言って、作業を終えると愛を確認し合ってキスをした。

【ディラン】
エリカのメモを見たディランは、FBIの
クリスティン・ペティットを訪ねたが、その名前の者はいないと言われ、「自分はジャック・マッケイの息子のディラン・マッケイだ。誰でもいいので捜査官に会わせろ」と強く言って、特別捜査官の待つ111号室へ通された。
そこでも話を反らされたが、ディランが「今すぐMs.ペティットを呼ばなければ、ジャック・マッケイがどんな殺され方をしたか "L.A.Times" にバラしてやる!」と怒鳴り、やっと隣の部屋からクリスティン・ペティットが姿を現した。二人きりになったディランとクリスティン。クリスティンは、身の安全を守るためにはやむを得ないので仕方がないと謝り、ディランは頼みがある...と、自分の財産を騙し取られた事を話した。
話しを聞いたクリスティンは、「助けてあげたくとも他の事件で手一杯なため、人を回してやることが出来ないが、ディランがどんなにジャックの事を思っているかは理解している。自分に出来ることは何でもしたい!」と言って、別の手を考える時間が欲しいとディランに頼んだ。

ディランは、ハワイにいる母アイリスからの電話を受けた。ディランの近況を聞いたアイリスは、「自分が置かれている状況を良く考えれば、きっと道は開けてくる」と、時々挫折しそうになると言うディランを励ました。ディランは、電話をくれた事をとても嬉しく思うと告げ、お互いに幸せを祈った。
電話を切ったディランは、エリカのメモを見つめながら、エリカと過ごした去年のクリスマスを思い出していた。

クリスマスを一人で過ごしているディランの元に、一人の怪しげな男が訪ねてきた。彼の名は「J.J.ジョンズ」。赤い花柄の長袖シャツを着たジョンズは、自分はクリスティンの友達で、彼女の紹介でディランを訪ねたと告げると、ディランが騙し取られた800万ドルのお金を取り返す代わりに、成功した暁には、その報酬として半分をよこせと言い出した。ディランはジョンズに任せることにして握手を交わした。

【アンドレア、ジェシー】
ショッピング・モールにやってきた親子3人。アンドレアは気乗りしなかったが、ジェシーは、毎年、サンタクロースの膝に乗せたハンナの写真を撮って、それをアルバムに貼りたいと思っていた。しかし、サンタに抱かれたハンナは大泣きをはじめてしまい、二人がどんなにあやしても泣きやまなかった。

アンドレアが、ハンナを連れてピーチピットへやって来た。アンドレアは、即席ベビーシッターのスティーブに、ジェシーが守るしきたりに着いて行けないし、ハンナを混乱させたくない...と漏らした。アンドレアの頭の中には、ハンナはユダヤ人だという意識があった。スティーブは、ハンナも大きくなれば理解できるだろうとアドバイスするが、アンドレアの言い分は、「ジェシーにとっても大切な日だとは分かっているが、赤ん坊を今夜のミサへ連れていっても、むずがって泣き出すだけに決まっている。」ということだった。

アンドレアの思った通り、ハンナはミサで泣き出してしまった。ジェシーはそれをアンドレアに八つ当たりして、二人は喧嘩になってしまった。しかし、今日はクリスマス。機嫌を直して、クリスマスプレゼントを開けようということになり、ジェシーがサンタの格好をした熊の縫いぐるみを取りだした。ところが、またまたハンナが泣きだしてしまい、せっかく明るく振る舞っていたジェシーがぶち切れた。ジェシーはアンドレアからハンナを抱き上げると、アンドレアの望み通りクリスマスは中止にしてやる!と、アンドレアをリビングに残してベッドルーブへ入ってしまった。

険悪ムードのこの家に、サンタクロースの格好をしたスティーブ達がやってきた(ドナ、レイ以外。ナットさんも来た)。突然のパーティは、夫婦喧嘩の事を愚痴っていたアンドレアの為に、スティーブが考えたものだった。アンドレアとジェシーは一瞬困惑したが、ハンナも泣き出すことはなかった。スティーブ曰く、「ハンナに魔法をかけた」らしい。
遅れてディランもやって来た。「いままでハンナに会いに来なくて悪かった」と言うディランは、ハンナを抱いてミルクを飲ませた。そのディランはとても和やかな表情で、みんなもその周りに集まった。ジェシーとアンドレアは、お互いに「あいしている」と声に出さずに言い合った。

【深夜クラブ計画】
クリスマスには、ホームレスの人々に食事を振る舞うナットさん。スティーブ、デビッド、クレアも、その仕度を手伝うためにピーチピットへ来ていた。スティーブは、これまで自分のクリスマスは散々だったので、今年こそ深夜クラブで儲けようと思っていたのに...と、裁判でクラブ経営が禁止されてしまったことを愚痴った(ことの経過はこちら)。ナットさんは、明日ピーチピットに来る人たちを見たら、どんなに自分が恵まれているかがわかるだろうと忠告した。

一緒に手伝いをしていたクレアは、スティーブに代わって自分たちが深夜クラブをやろう!と、デビッドに持ちかけた。どれだけ儲かるかが証明できれば、スティーブのパパも資金援助を再開してくれるかもしれないというのだ。ナットさんが賛成してくれなければ駄目だと言うデビッドは、その役目をクレアから任されて、早速その話しをナットさんにするが、ホームレスの人々へのもてなしで多忙なため、その話は年が明けたらにしよう!と言われてしまった。

【クレア、デビッド】
ビーチアパートで、クレアとデビッドがクリスマス・ツリーの飾り付けをしていると、アーノルド氏(クレアの父)がやって来た。いつも自宅のツリーに飾っているオーナメントを、今年はアパートのツリーに飾りたいだろうと、気を利かせて持ってきたのだ。そんなアーノルド氏に、クレアはデビッドを「お友達」としか紹介しなかった。デビッドは「自分と付き合っていると言わなかったのは、自分が相手では恥ずかしいのか?」と、クレアに尋ねた。クレアは、パパが忙しそうだったからと言い、次に会った時は必ず紹介するからと約束してキスをした。

クリスマスには、クレアの自宅でパーティが開かれた。ブランドンやケリー、デビッドもやって来たが、いい加減アーノルドが歌うスローテンポな曲には飽き飽きしていた。ブランドンは、少しでもテンポのある曲を...と、「ジングルベル・ロック」をリクエストするが、ケリー曰く「きっとこれもスローになるだろう」とのこと。そこでデビッドの登場となった。隣で一緒にピアノを弾いてもいいか?と尋ね、デビッドは自分のテンポとアレンジでピアノを弾き出した。最初は「なぬ!?」という顔をしていたアーノルドもそれを気に入り、二人は一緒に楽しくピアノを弾きながら謡、周りもそれに合わせて歌いだした。


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